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言いすぎか!!
弁護士北村晴男 本音を語る
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Vol.142
2022.5.30
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目次
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【1】 『あなたにも起こるかも
誤振込とその対処法』
【2】 『北村晴男の"素"』
【3】 『番組出演予定
イベント情報』
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【1】 『あなたにも起こるかも
誤振込とその対処法』
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「誤振込」に気づいたら、まず「仮差押え」に動く
山口県阿武町が新型コロナウイルス対策関連の給付金4,630万円を誤振込した事件は、決済代行業者3社が4,292万円を阿武町に返還。ワイドショーでは「田口翔容疑者はオンラインカジノで使わずに隠していたのか」、いや「決済代行業者がいろいろと探られることを恐れて身銭を切って返したのか」と連日報道。喧(かまびす)しくなってきた。
今後は、警察の捜査が「決済代行業者」に伸びる可能性が出てきており、思わぬ方向に展開している。
ところで、「誤振込」というと、「そんなこと、滅多にないんじゃないの?」と、多くの方は思っているのではないだろうか。だが、長年弁護士の仕事をやっていると、時々、クライアントから「間違って振り込んでしまいました」という相談がくる。
山口県阿武町のように、ただ単に事務手続き上の間違いで振り込んでしまったというケースもあれば、支払うべきだと判断をして振り込んだが、その直後に事情聴取で、実は支払うべきではなかったことがわかったというケースもある。
いずれにしても「回収」が問題になる。
弁護士は相談を受けると、まず何をするか。「返してください」という通知(内容証明郵便)を打つことではない。なぜなら、依頼者は間違って振り込んだ時点で「間違えました。すみません返してください」と、必ず相手に伝えているからだ。
弁護士がノコノコ出ていって、同じように「返してください」と言っている間に、お金がどんどん引き出されてなくなってしまう、そのリスクはあまりにも大きい。だから直ちに「仮差押え」手続きを取る。
日本人は真面目だ。私の感覚では90%以上がすんなり返してくれる。5%ぐらいはごねたあげくに返す。だが、残りの5%は返すまいとする。その5%に対して、「仮差押え」手続きに進むことになる。
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