田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」Vol.400
自分の人生のスパンの中で成功とか目標を考えない~自分の周りの三世代後くらいが大事を成してくれれば人生は大成功
政治家が課題を解決できないのは、自分の政治家としてのキャリアの中で功名を立てようとするからだ。国のかじ取りとはたかだか数十年というスパンで計画するものではない。
しかし、多くの政治家は、自分の政治家人生の中で功成り名を遂げるために、国家の大計を数十年で立てて結果を出そうとするから無理がある。国力を高め、国家の選択肢を増やし、変化の連続の中で国を望ましい方向へ進めるには、かなり時間がかかる。途中で短期的には国民に耳の痛い不人気なことをしないといけない。この説得には時間がかかるし、政治生命をかける覚悟が必要だ。現代の政治家はここをすっ飛ばして耳に心地よいことばかり短期でやろうとする。ここが民主主義の欠陥だ。
春秋戦国時代には、今よりはるかに寿命が短かったにもかかわらず、100年200年のスパンで事を計画しそれを成した英傑が何人もいた。しかし、今の民主主義では難しい。それは政治家のみならず、その支持者たちが長期にものを見られないからだ。自分の生きている間にいいことをしてほしい、自分の生きている時に自分が応援する政治家に功名を立ててほしい、その思いがあるからだ。
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