松尾スズキの【のっぴきならない日常】vol.518（１／２）

◆◇◆ ５／３０（月） ◆◇◆ 　昨日は二回公演。日曜に二回は珍しい。役者も、まあまあ疲れてきていると思う。が、終演後に毎度ちょこまか微調整していたおかげで、芝居の出来は、どんどん良くなってきている。余計だな、と思う箇所を日々削っていったら２時間１５分だった芝居が、２時間１１分になった。客前にかけなければわからないことって、この歳になっても、どうしてもある。それが笑いに関することなら、なおのこと。うけてない＝不正解なのであって。役者を不正解の空気の中に晒し続けるわけにはいかない。 　にしても、キャストが１１人で、おのおのに見せ場があって、この時間に収まるというのは、なかなかないことかと。最近の芝居は、自分もそうだが、長い。チケットがさばける俳優を、それなりの量キャスティングすれば、それなりに見せ場を入れなければならず、おのずとそれに引っ張られて全体の尺が長くもなるのだが、『ドライブイン カリフォルニア』のコンパクト感は、若いころの自分を見習わなければいけないと思うほど無駄がない。次回作は構想の段階ですでに長くなりそうだが、なんとか、がんばって三時間以内にはしたい。