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169回 先のことが考えられない人たち

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
コロナ交付金詐欺が騒ぎになっている。 これからはもう交付金が出ないのかもしれないが、チェック体制を厳しくしろとうるさい。 調べてみると外国でもかなりの不正給付が見つかっているが、そのために厳しくしろという声はあまりないようだ。 どんなものでも不正を働く人はいる。 生活保護の不正受給が問題になったこともある。 このときは当初は不正受給叩きだったが、生活保護そのものを叩くようになったことがある。 生活保護を受けようとして門前払いを受けたら、その人は生きていけない。 アメリカとかなら、金持ちの寄付によって賄われる慈善団体になきつけば死なないで済むが日本は金持ちがケチ(こいつらのせいで不景気が続く)なので、そういう慈善団体もない。 しかし、金持ちのケチは攻撃されず、生活保護を受ける人はバッシングを受ける。 医療費の不正請求だって相当な額が毎年わかっている。 こちらのほうは保険指定を取り消されるほど悪質な医者が20人くらい毎年摘発されているがニュースになることはない。 もちろん、不正があるからといって保険制度をいじろうという動きもない。 これも医師会の政治力なのだろう。 コロナ給付金の場合、迅速(といいながらかなり待たされるが)な支払いのためにチェックが甘くなったという指摘がある。 零細企業の経営者の立場で言わせてもらうとやはり早くもらった方がありがたい。私の場合は、ほかで稼ぐ方法があるからつなぐことができるが、ほかの売上が落ちるとすぐに資金がショートしてしまうような会社はなおそうだろう。 不正をやる人のために、本当に困っている人が割を食う方がおかしい。 一つは国会で法律を改正して、不正をした人を厳罰化することを決める。 もう一つは警察がそれをきちんと取り締まる。 この当たり前のことをすればいいだけなのに、金に困っていないテレビのコメンテーター連中はチェックを厳しくしろとばかりいう。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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