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週刊 Life is Beautiful 2022年6月14日号:中学生にも分かるWeb3、ジェネラティブNFT、NFTブーム

週刊 Life is beautiful
今週のざっくばらん 中学生にも分かるWeb3-4(メルマガ限定) ジェネラティブNFT アートNFTは、当初、アーティストが自分が作ったデジタル・アートの一品ものをNFTとして売り出す、という形で始まりました。有名なアーティストであれば、何億円という値段が付くこともありますが、それは稀なケースで、ほとんどのNFTは、一つあたり数千円程度の値段しかつかないのが普通です。それでも、これまでデジタル・アートで食べていくのが難しかったアーティストにとっては、朗報です。 そんな中で、ソフトウェアを使って、大量の画像を自動生成し、それらをNFTとして販売する、という手法が、ソフトウェア・エンジニアたちによって作られました。ジェネラティブNFT(generative = 生成する機能を持つ)です。自動生成すると言っても、ゼロから作り出すわけではなく、さまざまな部品をランダムに組み合わせて生成するだけです。 代表的なのが、初代ジェネラティブNFTと読んでも良いCryptopunksです。Cryptopunks は、Matt Hall と John Watkinson の二人のカナダ人のエンジニアが作った Larva Labsという会社を通じて 2017 年に1万個リリースされました。その歴史的価値から、NFTコレクターたちの間では持つことが(早くからNFTの魅力を知っていたという)ステータスシンボルになり、とても高い価格がついており、最近の取引は 50ETH 前後(約1,200万円)で行われています。 Cryptopunkの成功後、様々なジェネラティブNFTが発行されましたが、その中で最も成功したのが、2021年にYuga Labs によりリリースされたBored Ape Yacht Clubです。 Yuga Labs は、Larva Labs と違って、アーティスト、シナリ・オライターなども含めたよりクリエイティブな集団で、Justin Bieber などの有名人や、NFTの所有者だけが参加できるイベントを開くことにより、ブランド価値を高めることに成功しています。Bored Ape NFT の取引価格は、Cryptpunks の2倍の 100 ETH (2,400万円)前後です。 Yuga Labs は、その後、Mutant Ape Yacht Club、Bored Ape Kennel Club などの派生NFTを次々にリリースし、巨大な経済圏を作ることに成功しています。 そして、2022 年に入ると、A16z からの資金調達と Larva Lavs から Cryptopunks の知的所有権を買収、Otherside と呼ぶメタバース(3Dオンラインゲーム)をアナウンスしました。そして、ApeCoin と呼ばれる独自の暗号通貨の発行と Otherside の土地を権利化した Otherdeed for Othersides NFTを大量発行・完売し(10万個)、$561 million (約750億円)の売り上げを計上し、「Web3 時代のGAFA」の地位を着実に掴みつつあるところを見せました(Yuga Labs Sees $561 Million in Otherside Ethereum NFT Sales Within 24 Hours)。 NFTブーム、コミュニティ、ホワイトリスト、Rug Pull

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