始終パラついていたが、気候も六月ならちょうどよくて、飯もうまい。二日間いたが、嫌な人に一人も会わなかった。また来たいと心から思えた。何も思い浮かばなかったけど……なにかの肥やしには、なったはず。
秋山さん主演の 『貴婦人の来訪』 を観たって話は書いたっけ? それも忘れてしまうくらい、わたしの頭はどんよりしている。書いたかな。秋山さんに感想をメールして……それとメルマガが頭の中でごっちゃになっているような……しかし、とにかく新国立劇場のパンフレットのひどさは、あいかわらずである。それは確実に書いてなかった。なぜキャストのプロフィール紹介にマスクをした顔を使うのか? ノゾエの芝居を観に行ったときに貰ったパンフも皆、マスク。そのときは特別な意図があるのかなと思ったし、ノゾエの遊び心にしては愛がないなと思ったのだが、今回もそれであるなら、統一してそういうことになっているのだろう。
コロナだなんだとの理由があるにしても、すでに名のある俳優さんならともかく、新国立劇場に出るような俳優は一般の客には顔なじみのない新劇系の俳優である場合が多い。わたしだって、ほとんど見たことない役者さんばかりだった。パンフは名や顔を売る絶好の手段なのに、なぜ顔を隠させる? 一人何役もやっている舞台で、知らない俳優の写真をマスクで隠されては、終演後、配役の確認が困難だ。「あの人どんな俳優だろう?」、そういう興味でパンフを買う人もいるだろうに。お客さんにも俳優にも愛がないんだなあ。写真を撮る数秒の間だけマスクを外すことの、なにがいけないのか? 役人が入り込んでいるからこういうことになるのか? まったく合点がいかない。俳優は顔を売っているんだよ。自分が演出家だったら絶対に許さない行為だ。
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