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高野孟のTHE JOURNAL Vol.554 2022.6.20
※毎週月曜日発行
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《目次》
【1】《FROM THE EDITOR》
退院その後・2
【2】《INSIDER No.1160》
戦争の行方を左右する「広告代理店」のマインドコント
ロール戦略/ゼレンスキーを操るのは誰か?
【3】《FLASH No.456》
前時代の遺物のような「政治的存在としての連合労組」
の終焉/日刊ゲンダイ6月16日付「永田町の裏を読む」
から転載
■■INSIDER No.1160 22/06/20 ■■■■■■■■■
戦争の行方を左右する「広告代理店」のマインドコント
ロール戦略/ゼレンスキーを操るのは誰か?
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戦争にプロパガンダは付き物で、アンヌ・モレリ『戦
争プロパガンダ10の法則』(草思社文庫、2015年刊
https://amzn.to/39EUbpE )によるとどちらの側も次の
ように言いたがる。
▼われわれは戦争をしたくなかった。しかし敵側が一方
的に戦争を望んだのだ。
▼(だから)敵の指導者は悪魔のような奴だ(と判るだ
ろう)。
▼われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命の
ために戦う。
▼われわれの大義は神聖なもので、これは正義の戦いで
ある。この正義に疑問を投げかける者は裏切り者であ
る。
▼(いや)われわれも意図せざる犠牲を出すことが(少
しは)ありますよ。だが敵はわざと残虐行為に及んでい
る。卑劣な兵器や戦略を用いている……。
何やら、ごく最近も毎日のように耳にしてきた論法の
ようにも聞こえるが、これは英国の貴族の家柄でありな
がら労働党のリーダーになったポンソンビー卿が、第1
次大戦中に英政府が行った「あらゆる国民に義憤、恐
怖、憎悪を吹き込み、愛国心を煽り、『嘘』を作りあ
げ、広め」るための戦争プロパガンダの手法を分析して
「10の法則」としてまとめたものの要約である。著者の
モレリはベルギーの歴史家で、これらの法則が第2次大
戦でもその後の戦争でも繰り返されてきた常習パターン
であることを後付けている。
●メディアの桁外れの波及力
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