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美しすぎるFRB予想は当たらない

マンさんの経済あらかると
  • 2022/06/22
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美しすぎるFRB予想は当たらない 「市場はソフトランディング予想を好感」  米国ではFRBのパウエル議長が事前に6月、7月ともに50bpの利上げを示唆していました。ところが先週、FRBが94年秋以来という75bpの大幅利上げに踏み切りましたが、市場はFRBが提示したソフトランディング・シナリオを好感、長期金利はむしろ低下し、株式市場も一旦は下げ止まりを見せました。  FRBとしては足元のインフレ率が当初予想より上振れした分、利上げ幅を拡大し、その分成長率を引き下げ、失業率をやや高め、その中でインフレが来年以降2%台に鎮静化する、という「美しい姿」を提示しました。成長率は前回3月見通しより引き下げたとはいえ、今年来年ともに1.7%成長と、長期的な平均ペースをほぼ確保し、失業率も24年末でも4.1%の低水準を維持する姿でした。  まさに米国経済はソフトランディングを果たし、FRBが目指す、「失業率をあまり上げないでインフレを終息させる」という、理想的な姿を描きました。市場にとって悪い材料はすでに出尽くしたとして、大幅利上げにもかかわらず債券相場、株式相場ともにむしろ持ち直しました。しかし、ここには美しすぎるが故の「無理」を感じます。

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