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週刊金融日記 第528号 日本国債がやばい、亀の手と鶏の足、IT革命と恋愛市場の変相

藤沢数希メールマガジン「週刊金融日記」
// 週刊金融日記 // 2022年6月26日 第528号 // サルでもわかる債券の仕組みと日本国債はやばいという話 // 日本国債はダウンサイドのみ // 亀の手と鶏の足 // IT革命と恋愛市場の変相(Cakes)再掲載 // 他  こんにちは。藤沢数希です。  ツイッターを見ていると、日本各地で猛暑日だったようですね。香港ですが、どういうわけか、今年も涼しい日が多く、とても過ごしやすいです。香港は海に囲まれているので、沖縄のように過ごしやすい、といいたいところですが、2019年の夏とか旅行で来た時は死ぬほど暑くて、こんなところに引っ越して暮らせるんか、と思った記憶があるので、たまたまのような気もします。ひょっとして、コロナが関係しているのかもしれません。  というのも、飛行機も船も激減しているし、観光客が来ないんで、過密都市の中にあっておそらく車の交通量もだいぶ減っていて、そういうガソリンを燃やしまくる乗り物の排熱ってけっこうなものかもしれませんからね。マカオや深センなんかとはコロナ前はフェリーがめちゃくちゃ往来していたのですが、コロナでそれがなくなって、香港の海にイルカなんかが戻ってきた、というニュースもありました。 ★昨年の夏も今年の夏も、どういうわけか香港は過ごしやすいです。こんな感じが続けばいいのですが。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1540561476326666240 ★先日、ウエイクサーフィンに行った時は、素晴らしい天気でした。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1539850348453838850 ●激減していたピンクイルカ、再び香港に フェリーの運休が吉と出た https://globe.asahi.com/article/14340646  先週号では、AV新法(=業界を潰すための規制)が速攻で成立した背景にある社会の潮流の変化について解説しましたが、同じような流れはアメリカでも起こっています。米連邦最高裁が、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の「ロー対ウェード判決」を覆す判断を下しました。現在、アメリカでは保守派の州で中絶を禁止しようとしていますが、最高裁でも中絶は当然の女性の権利ではない、となったので、州によっては中絶手術をした医師や妊婦が殺人罪などの大変な重い刑になります。また、州によっては、レイプでの妊娠であっても中絶を認めない、といった強硬なものになります。キリスト教的には、胎児は別の人格であり、親の都合で命を奪っていいものではない、という考え方です。  人間社会は性と生をどう取り扱うか、ということを巡って、いろいろ揺れてきたわけですが、日米ともにキリスト教的な保守というか伝統的価値観に(何を持って「保守」や「伝統」というかはいろいろ難しいですが……)にまた振り戻されつつある、というのが僕の見方です。その背後には、先週号で掲載したインタビュー記事のようなことが世界中で起こっており、あまりにも性と生が自由になりすぎてしまい、また、貨幣経済と結びつき過ぎてしまって、社会が根源的に持続不可能になりつつある、ということへの人類の本能的な恐れがあるように思います。  先進国の価値観はこれまでリベラルに思いっきり振れましたが、それがまた保守に戻ろうとしているのかもしれません。 ●米最高裁、「中絶の権利」覆す判決 社会の分断一段と https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08DAQ0Y2A600C2000000/ ●レイプ被害者も中絶できず 26州規制強化か、移動費支援する企業も https://www.asahi.com/articles/ASQ6T6DW4Q6TUHBI003.html ●レイプされた11歳女児の中絶「容認できない」 ブラジル大統領 https://www.afpbb.com/articles/-/3411415 『週刊金融日記 第374号 日本人女性は結婚しないと言うと割と簡単に中絶する』 『週刊金融日記 第527号 AV新法は女同士の権力闘争のひとつの局地戦であり背後に社会の潮流の変化』  今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。 - 分配金にかかる税金まで含めて考えるとETFより投資信託の方が合理的なのでは - 個人事業主ですがどうやってお金の勉強をすればいいですか - 離婚時に自分の会社の株の半数を妻に取られないために持ち株をすこし第三者に売ろうかと考えています - 私のほうがイケメンにもかかわらず同期の好きな女子をライバルの同期に取られてしまいました  それでは今週もよろしくお願いします。 1.サルでもわかる債券投資の仕組みと日本国債がこれからやばいという話  第526号では、僕がコロナバブルに乗れずに大変に悔しい思いをしながら、2年間も耐えてきた話をしました。その間、過剰な現金と忸怩たる思いを抱えながら、日々過ごしてきました。コロナバブルに乗れなかった理由は2019年暮れの香港への引っ越した時に税務上の理由で売れる株をぜんぶ売ってしまったことと、まだほとんどの人が新型コロナウイルスを中国のローカル感染症だと思っていて大したことないと踏んでいた2020年初頭に、コロナ禍の世界的な被害拡大をズバリと予想して的中させた成功体験が仇となってしまったことを回顧しました。  今年1年待ってもバリュエーションが異常な水準に達している株式市場がクラッシュしなかったら、もう自分が完全に間違っていたことを素直に認めて、損切りして(円やドルで見たら損はしていないのですが、株式をほとんど持っていないことによる大きな機会損失)、世界株インデックスファンドを買っていこう、と思っていました。しかし、そうこうしていたら、株式市場がとうとうちょっとクラッシュしてくれて大いに助かりました。 『週刊金融日記 第526号 コロナバブル崩壊!今年の荒れ相場が楽しみ』  さて、昨年は、コロナバブルを眺めながら、いろいろ短期トレードをしてちまちま稼いでいたのですが、多くの現金を抱えていて、その銀行に置いてある現金が雀の涙ほどの金利というか、香港ドルもUSドルもほぼゼロ金利で、日本円もいつマイナス金利を課されるかわからない、という状況でした。そんなとき、日本や香港には個人向け国債があるじゃないか、といま思うととんでもなく危ない記事を書いてしまい、実際に自分でも喜び勇んで香港の個人向け国債を買ってしまったのでした。 『週刊金融日記 第448号 コロナバブルに乗れなかった人たちの反省会(第5回) 個人には国がフリーランチを提供している』

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