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6月最終週、7月第一週相場分析

今市太郎の戦略的FX投資
**************************************  今市太郎の戦略的FX投資  ファンダメンタルズでテーマを見極め  テクニカルで実証してエントリーする  2022年6月27日号  ツイートアカウント @imaichitaro  よろしかったらフォローもお願いします。 ***************************************** 6月最終週、7月第一週相場分析 円安騒ぎにかまけているうちにとうとう今年も半年が修了し 7月からは年後半の相場に突入することになります。 米株がかなり不安定な状況を持続する中にあって投機筋の 多くが原油先物とドル円の円売りでかなりの利益を稼いだ ようで、今から思えばここ10年でドル円相場ではありえ ないほどの相場の上昇を示現したのはこうした投機筋が 大挙して相場に押し寄せたことが原因であったことが 今更ながらに認識できるところです。ただ、足もとは かなり相場の最終段階に近づいているようで上昇して も相当な上下動に見舞われている状況です。さすが買った らどこかで売る投機筋主体の相場らしい展開ですが、 果たしてこの6月末から7月にかけて相場がどうなるの かに注目が集まるところです。 ■月末、半期末のリバランス、特殊な買い切り売り切り玉の出現に注意 6月は本邦では単なる四半期末の月末ですが、カレンダー イヤーをフィスカルイヤー(会計年度)にしている欧米 では半期末ということで結構予想外の動きがでる時間帯 となります。 すでに先週あたりでも投機筋、機関投資家のリバランスが でている可能性がありますが、あらかじめ一定のウエイト で投資のポートフォーリオを組んでいる投資家にとっては リスクパリティのように下げたら自動的に売るという戦略 をとっていれば半期で減った投資市場の商品を買増すと いったこともあるでしょうし、利益が上昇した分はリカク してボリュームを減らすということも当然現れるものと 思われます。今週はこうしたリバランスによる相場の売り 買いが突然現れることに十分に注意したいところです。 為替の部分では実需の売り切り玉、買い切り玉が東京タイム の仲値前後やロンドンフィキシングに出やすくなりますの で上昇していたはずなのに突然下落や逆に不意に上昇したり することがある点は予め覚悟しておかなくてはなりません。 本邦勢はさすがにまだこのタイミングでレパトリなどを 行うケースは少ないですからやはり月末にむけてドル買いが でるリスクを考える必要がありそうです。 ■日銀の猛烈な指値オペは実質円安介入、ドル円は簡単には下落しない可能性 市場で大注目のドル円は22日に年初来最高値の137.703円 をあっさりつけましたがその後は1日半をかけてなんと 134.262円まで下押しする動きとなりさすが投機筋主導の 相場であることを見せつける展開になっています。 買い上げる向きもいれば思いきり戻り売りをしかけて下落 で利益を貪る向きがいるのがこうした上昇相場の最終段階 にはよく見みられるものですが、今回の2.5円下落もまさに そうした動きを象徴しているように見えます。 テクニカル的には135.600円をつけたあたりから一旦 上値をつけたのではないかといった見方をするチャーティスト が非常に多かったわけですが、この間日銀は10年債の 指値オペを中心に週で11兆円ものJGBの買い支えを行って おり、これは端的にいえば債券を通じた為替の円安介入に ほかならず、日銀がこの驚くべき緩和措置を続けるかぎり ドル円はそう簡単には下落しないことが予想されるところ です。とくに一部の投機筋は買っても買っても下がらない 金利に疲弊して日銀がどこかでYCCの上限利率を弄る、 もしくは参議院明けにとうとう黒田辞任ということまで 見込んでいるようで、140円近くまで上昇後今度は激しく 下落するシナリオまで見込んでいることが判ります。 したがって我々も上昇についていってもいきなりドル円 大幅下落に直面する可能性を常にかんがながらトレード すべき状況です。これはいいところまでやったからまた 下げるのではないかというチャーティスとの見立てとは 似て非なるもので決して惑わされないことが重要です。 また米国の独立記念日に向けては株もドルも上昇しやすい 時期であることも忘れてはなりません。どうしてそうなる のかははっきりしないアノマリーですがその確率は過去 20年で7割を超えていますので一応意識しておくべき でしょう。 ■経済指標の弱さが目立つユーロ圏、ECB利上げもビハインドザカーブは明白 6月のECB理事会でようやく利上げを決定したECBですが すでに米国並みの物価上昇に対して非常に利上げペースが 低いことからここでも米欧の金融政策のコントラストがかなり 明確になりユーロは上昇よりも下落のリスクに見舞われています。 ここからは対ドルではさらに下落する可能性も高そうです。 7/1にはユーロ圏6月消費者物価指数の発表がありますが、 これが市場予測を超えて上回るようなことになればECBの さらなる金融引き締めの材料として機能しそうで欧州株の 下落やユーロの一段の下落が進む可能性が高まります。 ■ドル円が強含まないとクロス円も低迷か クロス円もドル円の破竹の勢いが一旦収まってから凄まじい 上昇はみられなくなっています。やはりドル円が上昇しないと 上がらないのが基本であり、個別の通貨ペアには差異がある ものの、ドル円をよく見てトレードすることが求められる 一週間のようです。 ■相場の先行きを断定しない追随トレードを心がけるべき 巷ではアナリストやFXYouTuberがさも当たり前のよう に相場の先行きを断定して喋るケースが増えますが、実際 の相場の先行きはだれにも判りません。我々が主体的に できるのは適切に損切をして厳密な証拠金管理をすること だけですから、こういう相場状況では人の見立てで取引き をすることだけはやめておいたほうがいいと言えます。 どれだけ儲かっても損してもすべては自分の判断で行う ことがもっとも肝要です。 個人的感覚から言えば足元の相場ほど先行きを予測する のが難しいものはなく、これはプロからアマチュアまで ほとんどの市場参加者が困惑しているのが実情です。 人が行うトレードですからどんなに事前に妙な想定を するなといってもなんとなく上か下かのシナリオを持つ のはやむを得ないものがありますが、少なくとも先行き を断定しそれに固執するようなことだけは避けるべき状況 であると言えます。社会生活では頻繁に前言撤回する ような輩はまったく信用を得られませんが、為替の世界 では連日宗旨替え上等で人に悪影響さえ与えなければ なんの問題もありません。軽佻浮薄と罵られそうです がその位柔軟に相場に迎えるようにしておきたいもの です。

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