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節電するならテレビ消せ~ただTV業界は完全に無視し続けるご都合主義

今市的視点 IMAICHI POV
  • 2022/06/28
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*******************************************************   今市的視点 IMAICHI POINT OF VIEW   金融、経済、政治、企業といった領域でのニュースや   トピックスをテーマに独自の視点で鋭く切り込みます   ツイートアカウント @imaichitaro   よろしかったらフォローもお願いします。      6月28日号外 ********************************************************** 節電するならテレビ消せ~ただTV業界は完全に無視し続けるご都合主義 11年前に野村総研が発表した家庭における節電対策の 推進が今頃になって一部のブロガーがその内容を紹介 したことから注目を浴びています。これは東日本 大震災後夏場の電気の供給が逼迫することを見越して 福島第一原発の事故から一か月半後に取りまとめられた ものですが、これによるとエアコンを消すよりテレビを 消すほうが断然省エネになることがでかでかと記載され ています。この11年エアコンのほうは省エネ対策で 商品が進化したのかもしれませんが、液晶テレビの ほうはもはや国内製品はほぼ消滅し韓国製や中国製 に占領されている状況で価格は安くなってもテレビが 省エネを進化させてはいないのが現実です。となると この夏の節電対策でもエアコンを止めるよりもテレビ をこまめに消すほうが断然効果があることが見えて きます。 ■家庭内ならテレビを消すのが最大の節電効果 https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/act311/201104_fukkou6.pdf?la=ja-JP&hash=648EDD73329ECE0880D5B0CFE122CFFDCAD5A6DA この資料によりますと多少の経年変化はあるものと思わ れますが、エアコンを1台止めても節電効果が130ワット であるのに対してテレビをこまめに消せば220ワットの 節電効果があることが示されています。エアコンの設定 温度を28度に上げることでも52ワット程度の節電に なるようですが、テレビを消すのはその4倍弱の効果を 発揮するわけですから猛暑でエアコンを切るよりも 見なくていいテレビを消すことのほうが断然プライオ リティが高いことがわかります。 しかしこの話既に11年も前に開示されたにも関らず テレビメディアが取り上げたことは全くいないようで 本邦のテレビ局は自分たちに都合が悪いことはまるで 報道しないことが見えてきます。当然足元の夏の電力 不足でもエアコンの温度を上げることだけをワイドショー は連呼するばかりでテレビ消せと言う話しは一切もち 出してこないのが現状です。 ■70年代の石油ショックではテレビ局が放送休止した時間帯があった 今の若い方は全くご存じないと思いますが、73年末に 突然中東の産油国が原油価格を70%引き上げたことを 受け凄まじいインフレが進行したいわゆる第一次石油 ショックでは原油価格の高騰とともに原油自体がうまく 手に入らないという危機的な状況に陥り、ガソリン価格 は1リッター50円台からいきなり倍になりまだエアコン がそれほど普及していなかった本邦の過程でも強烈な 省エネを実施せざるを得ない状況に陥りました。 当時NHKはまず午後3時ごろから5時ごろまでの放送を 休止、夜も11時15分で放送を打ち切りすることになり 民放も夜11時台で放送休止し深夜放送というものが突然 なくなることとなりました。この放送時間短縮化は 結構長く続くことになり80年代に入ってようやく民放は 恐る恐る夜中の時間帯の放送を拡大していくようになり 放送休止時間帯は結構継続することとなった記憶があり ます。 これを思えば昼間の午後4時から5時あたりに電力消費が ピークを迎えるならば午後3時から6時ぐらいまでの 放送を休止することでテレビ局が節電に協力することは 十分にありうる対策です。なぜ総務省や経産省はこうした 要請を局に出さないのでしょうか。 新型コロナ対策などは確かに進行するパンデミックです からベストプラクティスを見つけ出すのはかなり難しい ものがありますが、節電に関しては国内に確固たる事実 と実績が残されています。ここでご紹介した野村総研 の数字は確かに時間が経過していますが、足もとでの 節電効果を測定することなど訳はない状況です。 国はスマートメーターを設置することで個別過程の節電 状況を掌握するつもりのようですが、命に関わるエアコン 切りによる節電よりこの際テレビを見ないことのほうが 断然効果的であることを理解すべきではないでしょうか。 ちなみ見ないテレビのコンセントを抜けばさらに6ワット 程度の節電が実現できるとのことです。

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