第561号
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岩上安身のIWJ特報!
ロシア軍侵攻で世界に衝撃!
東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(第4回)
岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー
(その4)
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(その3)の続き
2021年の終わりからアメリカが煽りに煽った「ロシアのウクライナ侵攻」が現
実になったのは、北京オリンピック終了直後の2022年2月24日。
「平和の祭典」の余韻に浸る間もなく、戦闘で破壊された街、不安げに避難す
る大勢の市民、「国を守ろう!」とTシャツ姿で呼びかけて、時の人となったゼレ
ンスキー大統領のメッセージなどを世界中のメディアが報じた。
あれから4ヵ月。短期決戦で終わるのではないかと一部で予測されていたと思っ
ていた軍事衝突は、この原稿を書いている2022年6月下旬の今も終わっていない。
米国を中心とした西側諸国は、ロシアへの経済制裁とウクライナへの武器供与
を続けているが、現場ではロシア語話者が多い東部に戦力を集中したロシア軍が
じりじりと支配地域を拡大中である。ロシア軍はウクライナ東部2州のうちルハン
シク州の完全掌握を目指して戦力を集中、6月25日に、ウクライナ軍は拠点として
いた同州のセベロドネツクから撤退を余儀なくされた。
岩上安身は、ロシアの侵攻が始まってから1週間が過ぎた2022年3月3日。東京都
内のIWJ事務所で、元外務省国際情報局長の孫崎享氏に4回目となるインタビュー
を行った。ここでは、その後半部分をお届けする。
・元外務省国際情報局長・孫崎享氏(IWJ撮影、2022年3月3日)
https://bit.ly/3LQPFS4
英国のMI6で学び、外交官としてロシア、イラク、イラン、ウズベキスタンなど
旧ソ連構成国に駐在した経験をお持ちの孫崎氏と、1989年から1994年まで6年にわ
たり、旧ソ連・東欧圏の歴史的大転換の現場に取材で入っていた岩上安身は、歴
史、民族、文化、政治、宗教などが複雑に絡み合うロシアとウクライナの関係を
解説していった。
バイデン米大統領は2022年3月1日、上下両院合同本会議で内政と外交の施政方
針を示す一般教書演説を行い、その中で「ロシアの侵攻によって米国と西側の同
盟国が強く結ばれ、プーチンは完全に孤立した」と事実上の勝利宣言を口にした。
さらに、「西側諸国の統一を長い時間をかけて準備した」と述べて、地政学的
に重要なウクライナを西側に取り込むために長年にわたる綿密な計画と工作・介
入があったことを示唆している。
岩上安身は、NATOはソ連崩壊の1991年から、すでにウクライナへの関与を始め
ていたことを振り返った。
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