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欧米を敵にする中ロの「闇」、新冷戦時代を切り抜けられるか

勝又壽良の経済時評
  • 2022/07/04
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中ロに厳戒体制敷く 日本列島周回し威嚇 ロの武器輸出減れば 多極体制は烏合の衆 第二次世界大戦が終わってから77年、欧州で再び戦争が始まった。ロシアのウクライナ侵攻は、超短期間で終結するという戦略の下で行なわれた。現実は、全く異なった様相になっている。侵攻で戦死のロシア軍将校が持っていた文書によれば、侵攻開始から12時間以内にウクライナが陥落すると予想していた。ウクライナ国防相が6月17日、CNNインタビューで明らかにしたものだ。 ロシアの極めて安易な戦略で始まったウクライナ侵攻は、ロシアとロシアを支援する中国の運命すら変えかねない、大きな歴史の転換点をもたらしそうだ。プーチン氏や習近平氏にそういう認識がないとしても、歴史の歯車は確実にその方向へ向かっている。 NATO(北大西洋条約機構)は6月30日、今後10年間を決める「新戦略概念」で、ロシアを「脅威」(敵国)と位置づけた。ロシアを支援する中国に対しては、「体制へ挑戦する」国家と警戒信号を上げた。中ロを世界秩序の破壊国とみており、ロシアはもちろん、中国にとっても容易ならざる局面に立たされたことは疑いない。中ロは、等しく世界の民主主義国を敵に回したのである。 第二次世界大戦後、旧ソ連が崩壊する1991年までの世界経済は、米ソがそれぞれの経済圏を形成して互いに没交渉であった。現在は、その後グローバル化経済によって壁は取り払われた。中ロも、その恩恵に浴して高い経済成長を実現できたのである。そのグローバル化経済が、これから本格化する「新冷戦」によって幕を閉じようとしている。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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