第13話 自衛隊ー術科学校
「いやーやってらんねぇよな、こんなクソ暑いのにマラソンなんて信じらんねーよ」
みつおと、他3名は、マラソンの途中で抜け出し、木の影でタバコを吸っていた。
「ほんなこつ、なんで馬鹿みたいに走らんといかんのや、かったりー」
みつおの一番の友達は、熊本の奴だった。
高校生の時までヤンキーだったのが、自衛隊に入って規則正しい生活を強いられかなり不満がたまっていた。
他の二人も、宮崎でやんちゃだった奴と徳島でやんちゃだった奴で、みつおは別にヤンキーだったわけではないが、何故か仲間になってつるんでいたのだった。
みつおは航空機整備士になるためだけに自衛隊に入隊したのだが、わがままな奴のおかげで無線設備の職種に配属され、かなりふて腐れていた所に、熊本の奴が声をかけてきたのだった。
「キンジョー、一緒に飲みにいこうや、こんなつまらん所おったら欲求不満やろ、パーっと派手に遊ぼうぜ」
そうやって、最初に飲みに行ってから意気投合したのだった。
教育隊のときと違って、ここでは何もやる気がなくなっていた。
いっそのことクビになったらラッキーだとさえ思っていた。
この後、希望の那覇基地に配属してくれるという約束があったので、どうせなら那覇基地に配属になってから辞めようと思っていたので、ここでいい成績などくだらないことのために頑張る気はなかったので、ふざけた奴とふざけている事で気を紛らわせたかったのである。
2人で連んでいた所に、宮崎の奴が面白そうだからという事で加わってきて、その後、宮崎の奴が面白い奴を見つけたといって、徳島の奴を連れてきたのだった。
だから、だいたいサボるときはこの四人で連んでいたのだった。
「もうそろそろ終わりじゃねぇか?」
「そろそろだな、でももうちょっと待て、今出ると先頭当たりだから、最終後尾が行ってからだ」
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