2022年 第 27号
【長尾和宏の「痛くない死に方」】
長尾和宏です。毎週、このメルマガの枕に何を書くかは、いつも頭の片隅にあって、
今週はアレを書こうか、いや、コレを書こうかと思案しながら週末を迎え、もしかすると、
その週のいちばんの「怒り」を、(ブログには書けないから)ここに書かせて頂いている、
この数年だと思います。で、いろいろ思案しながら、今週は、このことについてちょっと
メルマガで言及しようかと考えていました。
(以下、ケアネットのサイトより転載)
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mRNAコロナワクチンにギラン・バレー症候群の注意喚起/使用上の注意改訂指示
厚生労働省は6月10日、新型コロナウイルスに対するmRNAワクチン「コロナウイルス修飾
ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)」(商品名:コミナティ筋注、コミナティ筋注5~11歳用、
スパイクバックス筋注)について、使用上の注意の「重要な基本的注意」の項に「ギラン・バレ
ー症候群」に関して追記するよう改訂指示を発出した。
今回の改訂指示は、第80回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年
度の第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)
(2022年6月10日開催)における審議結果などを踏まえたもので、「重要な基本的注意」に以下
を追加するよう指示がなされた。
「コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)接種後に、ギラン・バレー症候群が
報告されている。被接種者又はその保護者に対しては、ギラン・バレー症候群が疑われる症状
(四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等)が認められた場合には、直ちに
医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。」
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僕が、図らずもクリニックで「ワクチン後遺症外来」を始めた(始めざるを得なかった)10月
からワクチン接種後のギランバレー疑いの患者さんを診た。僕がそれを、ブログやニコ動で発信
すると、多くの匿名の医療者たちから「いい加減な診断をするな!」と批判がきた。
在宅医にギランバレー診断は無理だ! いい加減な診断をするな!! ギランバレー症候群に、
イベルメクチンを処方するなど言語道断!!! ワクチンでギランバレーなどありえない……etc.
つい先月まで、大手新聞も、mRNAワクチン≒ギランバレーなどありえない! と書いていた。
たとえば毎日新聞は以下の海外メディアの記事を先々月大きく取り上げた(2022年5月14日)
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新型コロナウイルスワクチンを接種しても、ギラン・バレー症候群などの神経疾患のリスクは
高まらない、という研究結果が英オックスフォード大学Nuffield Department of Orthopaedics,
Rheumatology and Musculoskeletal SciencesのDaniel Prieto-Alhambra氏らにより報告された。
同ワクチンの安全性をより強固にする成果で、詳細は「The BMJ」に3月16日掲載された。
英アストラゼネカ社製、米ファイザー社製の新型コロナワクチン接種後に末梢神経障害である
ギラン・バレー症候群の発症が報告されたことを受け、欧州医薬品庁(EMA)はこれらのワクチン
の稀な副作用にギラン・バレー症候群を含めた。しかし現時点では、新型コロナワクチン接種後
のギラン・バレー症候群やその他免疫介在性神経疾患の発症リスクに関する統一見解は得られて
いない。
Prieto-Alhambra氏らは英国とスペインのプライマリケア診療の記録を用いて新型コロナワク
チンの接種、コロナウイルス感染症罹患、免疫介在性神経疾患の発症との関連を検討した。
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