*******************************
馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
*******************************
第576号(2022/7/10) 市場はドタバタが続きながらも、徐々に落ち着き/主要国の株価は少しずつ上へ向かおう
この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。
※ 現時点での、自主開催セミナーの予定は、下記の通りです(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。
7/16(土)名古屋(10/20)
7/23(土)高岡(3/20)
7/30(土)浜松町(4/30)
8/6(土)ウェブ(9/150)
新型コロナウイルス流行の影響で、通常より定員が少ない会場が多いです。
また、会場や会場のある地方自治体が、新型コロナウイルス感染予防策を、強化あるいは緩和することによって、定員が増減すること(増えることも減ることも)がありえます。
加えて、直前でもセミナーを中止することがありえます。
9月以降の自主開催セミナーのスケジュールは、7月下旬までには徐々に確定していく予定です。しばらくお待ちください。
セミナーのスケジュールは、
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html
のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。
上記のリンク先には、自主開催以外のセミナーの予定も、公表可能なものがあれば、掲載しています。
☆過ぎし花~先週(7/4~7/8)の世界経済・市場を振り返って
<世界市場は、まだ市場の動きやその背景理由についてドタバタ感が強いが、市況は少しずつ落ち着きを増している>
(まとめ)
先週の世界市場は、市況そのものに不安定さが残っていることだけではなく、市況動向の背景要因として論じられているものが、完全にドタバタとなっています。具体的には、先週前半までは、「世界経済は悪化する、大変だ」と大騒ぎしていたものが、週後半には「経済は大丈夫だ」あるいは「景気悪化は完全に織り込んだ」などと、コロッと論調が変化しています。経済指標そのものには、とりわけ大きな変化が出ていないにもかかわらず、です。
結局、投資家の心理が定まらずドタバタしているだけなのでしょうし、マスコミなどで報じられている市況変動の背景要因は、真の要因ではないのでしょう。
ただ、筆者は最近までの米国株価は売られ過ぎに陥っていると判断していましたが、実際の株式市況も、少しずつ悪材料に対する抵抗力を増しているように見受けられます。また一時は大きく進行した、国際商品市況上昇、米長期金利上昇、外貨高(円安)も、徐々に上値の重さが目立つようになっていると考えます。
(詳細)
先週の世界市場を見渡すと、まだ市況に不安定な動きが残っており、方向感が見出しにくかったように感じられます。ただ、そうした市況動向そのものより、市場の動きの要因とされているものの方が、ドタバタだったように考えます。
前号の当メールマガジンで述べたように、先々週まで「米連銀の利上げが加速していることなどで、米国中心に世界経済は悪化するに決まっている」との決めつけが横行して、主要国の株価が下落気味で推移し、「景気悪化を懸念している株価が正しいに決まっているので、アナリストの収益見通しは楽観的過ぎる」との主張が大声で唱えられました。
特に半導体関連株については、6/30(木)引け後に3~5月期の決算を発表したマイクロン・テクノロジーについて、同時に公表された同社の6~8月期の見通しが失望を呼んだこともあって、米半導体関連株のSOX指数が翌7/1(金)に前日比3.83%も急落するなど、半導体産業が一気に不況期入りしたかのような騒ぎとなりました。
SOX指数自体については、先週の祝日(7/4(月)の米独立記念日)明け7/5(火)のザラ場安値で足元の最安値をつけて、そこから先行して切り返しに入ったものの、市場全般には先週前半は、世界景気悪化懸念による悲観が、まだ強く残りました。
特に7/5(火)は、欧州で特に何の悪い材料もなかったのに、突然欧州経済の悪化懸念が取りざたされ、この日の独仏の株価指数は前日比で2%台後半の下落となりました。
またECB(欧州中央銀行)が7月以降の利上げが大幅にはできないだろう、との観測も特に根拠なく流れ、ユーロが売り込まれました。ユーロの対ドル相場は、この前日までは軟化基調ではあったものの、1ユーロ1.036~1.049ドル辺りで推移していましたが、この7/5(火)は一気に1.023ドルまで急落しました。その後もユーロ安は続き、先週末7/8(金)には1ドル1.0072ドルの最安値を一時つけて、パリティ(1ユーロ1ドル)割れまでささやかれる事態に陥っています。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)