7月第3週相場分析

************************************** 　今市太郎の戦略的FX投資 　ファンダメンタルズでテーマを見極め 　テクニカルで実証してエントリーする 　2022年7月11日号 　ツイートアカウント　@imaichitaro 　よろしかったらフォローもお願いします。 ***************************************** 7月第3週相場分析 ■参院選の為替への影響はかなり限定的な見通し 参院選も無事通過することとなりましたが、自公勢力 圧勝で日経平均は続伸するかもしれないため、それに 若干がドル円が引っ張られれ上昇する可能性は否定 できませんが、基本的に大きな影響がでるとは思えない 状況です。 ただ、一部の為替アナリストはなにも円安対策をしない 自民が圧勝したことで円安が国民の信認を得たという 見方をしており、投機筋がさらに買い向かってその相場 を上昇させる材料に使う可能性もありそうな状況です。 ■相場の中心テーマは依然ユーロ 7月に入ってから為替相場のメインテーマはいきなりユーロ にシフトしています。ユーロ下落の理由はいろいろと語られ ていますが、経済が弱い、インフレは米国並みの上昇レベル なのに利上げ率が極めて低いということで投機筋は完全に ユーロ狙い撃ちに入っているようで市場では円安からユーロ 安が完全に大きなターゲットとなっていることが伺われます。 すでに8日の深夜にユーロは1.1を割っていますから パリティに接近するにはそれほどの労力はいらないものと 思われ、週明け一気につけに行く可能性が相当高いと見て います。ただしパリティ割れの世界はもはや20年以上前 のことですからどこまで押し込めるかは全く不明で、かつ ユーロドルは為替市場で最も大きなポーションをもっている だけに実銃の弾も飛んできやすくなりますから、皆で下 攻めをしてもそれ以上下がらないとなった途端に凄まじい ショートカバーに見舞われる危険も考える必要がありそう です。 またユーロドルの下落はクロス円にも大きく波及しており、 ドル円が殆ど自律的に動かない状況下ではクロス円の下げ がドル円を押し下げるリスクも高まりますので十分な注意が 必要です。 ■136円台に戻したドル円はさらに上値を伺う展開か ドル円は先週末の米国雇用投影の結果を好感して136円台 を回復しましたが、吹き上がって１36.566円レベルまで 付けたあとは殆ど全値戻しのような展開から辛うじて136円 台で週の取引を終えていますから週明けさらに上昇すると しても4月相場のような猛烈な上げではなくじり高から 少しずつ高値を更新する動気になるのかもしれません。 多くのチャーティスとは135円超の段階でそれなりのレベル での下落調整が示現することを予想していましたが、実際 には134円台中盤すら割らずに戻し始めていますので、 大きな下落がでるのはまだ少し先の話になるのかも知れ ません。 週明けは13日に米国の恒例月次CPIが発表になりますが、 基本的には月次データに若干の翳りがあっても誤差範囲で インフレは続くと思われるものの、市場参加者はそうは とらずに大きな値幅の変動をもって結果を迎え入れること も考えられますので、この時間帯のポジションの保有も 相当な注意が必要となります。 日銀黒田を追い込むためにJGBの激しい売り浴びせを 行ってきた米系の投機筋は米債金利が一旦下落したこと からタイミングをはかるために売り浴びせを中止して おりドル円も大きな買上げは出にくくなっています。 この動きが顕在化するためにはさらに来週の日銀政策決定 会合の結果待ちが必要になる可能性も高く、ロンガーに とってはかなり我慢強いトレードを行うことを強いられる 時間帯になりそうです。 12日にはイエレンも来日しますが、なにか顕著な動きが でるかどうかも注目しながら売買していきたいところです。 金融市場全般としては株売り、債券売りが進むなかで なぜかドル買いだけが独歩の動きとなってきています。 これはどこかで全く想定外の事が起きることもありえそう ですから気を抜かずに相場に向かい合う一週間とする べきでしょう。