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歪んだ韓国の「安倍晋三」評価、世界とかけ離れたこの「幼稚さ」

勝又壽良の経済時評
  • 2022/07/14
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地球儀を俯瞰する安倍外交 中ロ枢軸を平和勢力と錯覚 日本外交が米豪印を束ねる 習を仰天させた「四辺形」 安倍晋三元首相が7月8日、参院選の応援演説中に奈良県で凶弾に倒れた。日本国内はもとより、海外からも多くの弔電や弔問を受けた。その数は、国・地域・国際機関を入れて259にも上がった。安倍氏の業績と人望を慕ったものであろう。 安倍氏は、日本で歴代最長の総理を務めたことになるが、その間に外交面で多くの業績を残した。それは、「インド太平洋」の重要性を世界に訴えたことである。従来は、「アジア太平洋」が一つの概念になっていたが、それを拡大して「インド太平洋」にしたことだ。米国は、この安倍氏の提言に目を開かされその後、同調することになった。ハワイに司令部を置く「太平洋軍」は、「インド太平洋軍」と名前を変え、戦略部隊の展開範囲を拡大したほどだ。 このように、安倍氏が米国の軍事戦略の方向すら変えさせたのは、中国の台頭に対する警戒観であった。世界の政治家の中で、中国の危険性を最初に気づいたのは安倍氏である。「インド太平洋」という概念の中に、中国を囲い込むという戦略目的が含まれていたのだ。 安倍氏が2006年、最初の総理就任後の訪問国は中国と韓国である。それまでの総理初訪問国の定番であった米国訪問を、後回しにして中韓を重視する姿勢を明らかにした。これでも分るように、安倍氏はアジア重視を外交の基軸にし、その後の世界戦略を展開する予兆を見せた。 地球儀を俯瞰する安倍外交 安倍外交は、安倍氏の言葉を借りれば「地球儀を俯瞰する」外交であった。従来の日本外交は、日米同盟の枠内で中国や韓国とトラブルを起さないように「こじんまり」したものであった。こうしたことから、米国が日本外交の「指南役」として控えていた。日韓関係で揉めごとが起これば、米国が介入して日本へ譲歩させる形で決着が図られてきたのだ。日韓慰安婦合意の裏には、米国による日本への圧力があった。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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