不透明感の強い相場が続いています。
アメリカ社会の中では、「どの程度の景気後退ならば人々が我慢で
きて、どの程度の高インフレまでならば人々は耐えられるの
か???」いった点で「明快なコンセンサス」がまだ出来上がって
いません。これが、市場の不透明感につながっているように見え
ます。
さらに、「高インフレは、根こそぎ根絶やしにしなければ、しばら
くすると息を吹き返して、また猛威を振るい始める。人々はそれ
を我慢できるのか????」といった点も、近い将来「大きな問
題」になり、議論を呼ぶことでしょう。
この「不透明感」に乗じるように、内外の株式市場ではヘッジファ
ンドなどの投機筋が暗躍しています。
私達はこの投機筋に流すデマゴーグに振り回されないためにも、
以下の二点は肝に銘じなければなりません。
↓ ↓ ↓
・高インフレという魔物が魔法のビンから一旦飛び出してしまっ
たら、その高インフレは簡単に収まったりはしない。
高インフレという魔物を退治するには、一般には数年に及ぶ長い
時間とインフレ率を上まわる高い金利が必要だ。
・金融政策が実態経済に効き始めるには半年から1年のタイムラ
グが必要。アメリカ経済がリセッション入りするには、まだまだ
半年か9か月のタイムラグが必要!!!
案の定、7月13日発表の「アメリカの6月の消費者物価指数」
は、総合で前年同期比9.1%、コアで前年同期比5.9%と、事
前の市場予想を大きく上まわる高い水準でした。
この13日の「消費者物価指数」の発表が引き金となって、内外の
株式市場は下落トレンドに入ったように見受けられます。
13日発表の「アメリカの6月の消費者物価指数」では、猛威を振
るう高インフレはそう簡単に収束しそうにないこと、
パウエルFRBの引き締めはまだ始まったばかりで、FRBは今後と
も高インフレ退治のための引き締めを継続させるだろうというこ
とが、改めて確認されたかっこうです。
折りしも、アメリカ国内のマネーサプライ(M1+M2)は、20
22年に入ってから増えることはあっても全くもって減少してい
ません。
アメリカ国内の個人消費は未だに旺盛です。
個人消費が実質で減少し始めていると言っても、その減少率は依
然「ゼロコンマの世界」でしかないのです。
たいていの中間層以上のアメリカ人は、物価高に不平不満を言い
ながらも、物価高に食らいついてゆくかのように、旺盛に消費を
続けています。
続けています。
1バーレル100ドル台を一時的に割り込んだ原油価格も遅かれ
早かれ上昇してゆくことでしょう。
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