メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

松尾スズキの【のっぴきならない日常】vol.523(1/2)

松尾スズキの、のっぴきならない日常
◆◇◆ 7/4(月) ◆◇◆  au、いまだ通じず。昨日の17時半ぐらいに復旧とか言っていたけど、どうなっているのだ。前代未聞ではないか。とはいえ、仕組みはよくわからないが、Wi-FiのないところでもネットやLINEはつながるので、ご飯屋の予約ができないくらいで、ほとんど支障もないが、110番とか119番とかは当然つながらないわけで、大変な思いをしている人はお気の毒だ。  昨日は昼過ぎ、ふと思い立って板橋区の成増に行ってみた。成増は23歳のときに上京して1年住んだ町で、なんと35年ぶりである。なにしに? なんとなく、どれくらい当時のことを覚えているかという自分チャレンジだったわけだが、まあ、ひどいもんで、ほとんど覚えていない。というか、とにかく駅周辺が開発されすぎて思い出のない店ばかりなのである。 てんや、鳥貴族、サイゼリヤ、上島珈琲、成城石井まである。西友があるのは覚えていたが、こちらもだいぶ新しくなっている。田舎町だとバカにしていたが、いま自分が住んでいる町より、ずいぶん便利だし暮らしやすそうだ。アパートが小学校を臨んだ場所にあったよなと思い、駅近くの小学校の周りをウロウロしてみたが、どうもそれらしきものがない。まあ、住んでいた頃から築数十年のボロアパートだったから、取り壊された可能性が高い。 六畳三畳、それに三畳のキッチンがついた3万5千円の部屋だった。かなり安い感じもするが、風呂はなく、銭湯もだいぶ遠かったと思う。よく隣のオヤジに、階段の登り方がうるさいと注意されたなあ。にしても期待していたアハ体験がなく、なんとなく寂しい小旅行ではあった。35年だもの、1年しか住んでなかったんだもの、そんなものか。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 松尾スズキの、のっぴきならない日常
  • 有名役者がひしめく「大人計画」を主宰し、芥川賞候補の作家、岸田國士戯曲賞受賞の演出家、現代日本を代表する怪優など、才能が溢れすぎて困っているのに、謙虚な佇まいが魅力的すぎる松尾スズキ。そんな彼のメルマガは、日記、質問&人生相談(もちろん本人が答えます)など読み応えタップリ! これだけのボリュームで月々たったの500円!!
  • 550円 / 月(税込)
  • 毎月 第1金曜日・第2金曜日・第3金曜日・第4金曜日(年末年始を除く)