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174回 警察トップの人選ミスが起こした悲劇

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
安倍首相の死は本当に悲しい。 まだ、あれ以来、奥様とお会いしていないが、その心痛を考えると胸が張り裂けそうになる。 しかし、その後の流れは私も予想していたことだが、違和感だらけだ。 前回も予想したことだが、岸田首相は憲法改正を堂々と口にした。 数日間はテレビをみるとみんな黒いネクタイをしていた。選挙特番でもそうだ。天皇陛下と同じ扱いだ。 天皇陛下と同じ扱いと言うと、国葬も決まったようだ。 戦後、国葬になった首相は吉田茂氏だけだ。 ノーベル平和賞をとった佐藤栄作氏も大勲位を授与された中曽根康弘氏も国葬にならなかった。 政治家としての実績を考えれば、株価以外の経済を一向に改善させず、一人当たりのGDPや賃金の国際順位を下げ続け、先進国最下位、韓国と同等まで落ち込ませたひどい経済政策。そのもとで円安を進め、今の物価高のもとを作ったのも彼である。 プーチンやトランプと仲良くはするが、日中関係、日韓関係をどんどん悪化させ、北朝鮮に圧力ばかりをかけ続けて、拉致被害者の帰国を絶望的にした外交。 学歴を軽視して、東大卒の官僚を文書改ざんやマスコミにバッシングされるように仕向けたため、よほどものを知らない地方出身者以外は東大卒が官僚になりたがらなくなった人事。 下村博文とつるんで、道徳教育(徳のない道のおしつけ教育)だけでなく、大学入試改革をやって学力より、他人が代筆できる志望動機書や、面接を重視する入試をさせようとしてエリートの学力まで下げようとする文教政策。 これらは、中国がアメリカのGDPを抜かした時や、日本の10年後20年後の国力に大きな影を落とすだろう。 さらに憲法改正で、周辺諸国に嫌われ、アメリカの子分で軍隊を出しているうちに、侵略の口実だって与えかねない。 日本の未来を考えた時に、本当に悪い節目を作るようにしか思えないが、その象徴が国葬だ。 政治家を評価する際に、結果を重視するということがないと、ますます日本の政治は悪くなる。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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