中間選挙を4か月後に控えるバイデン大統領。アメリカ国内のガ
ソリン価格の高止まりに焦った大統領は、ガソリン価格の下落を
画策して7月13日~15日に中東を訪問しました。
バイデン大統領はサウジアラビアのムハンマド王子に直接会って
「原油の増産」を「要請」したわけです。
ところが、かねてからアメリカとサウジアラビアの関係はこれま
でにないほど悪化していました。
「2012年頃から始まったシェール革命」を経て石油大国に上
り詰めていたアメリカでは、オバマ時代から既に安全保障上での
中東やサウジの重要度は急速に低下していました。
アメリカの最大のライバル国は台頭する中国となり、アメリカは
安全保障の軸足を急速に東アジアへと移してゆきます。
そんな中で、サウジアラビアは孤立感を深めて、「自分たちを唐
突に捨てたアメリカ」を恨みながら、アメリカの敵である中国や
ロシアとの関係を急速に深めてゆきます。
そして、アメリカとサウジアラビアの関係悪化が決定的になった
のは、「2018年に起きたカショギ氏の殺害容疑事件」。
かくして、バイデン大統領とサウジアラビアの関係は、決定的に
こじれていました。
今のサウジアラビアは、「ロシアや中国・インドを含む新BRICS
の一員」なのです。
こういった中、7月13日~15日にかけて、バイデン大統領は
ノコノコとサウジアラビアを訪問します。サウジ国王とムハンマ
ド皇太子はバイデン氏を空港まで出迎えなかったとのこと。増産
についての色よい返事など得られるわけがありません。
あまりにご都合主義で自分勝手なバイデン大統領は、ムハンマド
王子から「赤っ恥」をかかされたかっこうとなりました。
中国やインドには巨大な人口と市場があります。
ロシアとサウジアラビアには化石燃料があります。
彼ら「新BRICS」たちが団結すれば、アメリカやヨーロッパから
の経済制裁は今では「恐るるに足りず」になり始めています。
今回の「アメリカ大統領の赤っ恥事件」は、後から見ると「エポ
ックメイキングな大事件」になるのではないでしょうか?
これを境に、ドルインデックスの上昇には歯止めがかかり、今後
は原油や天然ガスなどの国際価格は上昇してゆくのでは???
すると、年後半からのアメリカ国内の高インフレはさらに燃えさ
かってしまいます。
もしかしたら、今回の「米デン大統領の中東での赤っ恥事件」
が、2022年のアメリカ株式市場の夏場の暴落の「引き金」を
引くかも知れません。
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