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/ 2022年7月22日発行 /Vol.524(2/2)
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「人生に座右の銘はいらない」
読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします!
Q.僕が少し機嫌悪いとき、彼女に「怒ってる?」と聞かれて、それにイラっときた僕が結局、本当に怒ってしまうことがよくあります。状況、伝わってますでしょうか? で、「放置しておいてくれれば機嫌も直るから」と言っても、やっぱり「怒ってるの?」と聞いてきて、また僕が……。そもそも僕が機嫌悪くならなければいいんでしょうけど、それも、まあまあ難しいですし。人間関係って、些細なことから難しいですよね……。すみません、ただの愚痴ですね……。(28歳、営業)
A.わかります。安心したいんですよね。相手の怒りの根っこを放っておけないたち、というのは、うちの奥さんも同じですし、「今イライラを抑えているところ」と念を押しても、どうしても確認して解決したいようです。こっちも、怒りを爆発させたくないから静かにしておきたいんですが、とにかく原因を知りたい、というのは抑えられないようです。とはいえ自分も同じなんです。相手の機嫌の悪さに、つとに敏感で。そうなった原因を突き止めたくなるんです。やっぱり、不機嫌な人がそばにいると気になるんです。不機嫌を爆発させたほうが、不機嫌が早くおさまるからかしら。これはなんというか、うちの場合、こういうやりとりは、夫婦という長い時間を過ごすための娯楽のひとつなのかもしれません。長い小説には、緩急ってものが必要ですし。あなたがたも、それぐらいの付き合いになってきた、って、ことじゃないですか?
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