■裏ルール1適正はいらない
時間をかけてとにかく動き回ることが尊いわけではない。世の中に
は、みんなに「偉い」とほめられる「正式ルール」と、実際に物事
を動かしている「裏ルール」がある。
正式ルールでうまくいくのは、才能強者と育ちの強者だけだ。普通
の人や非エリートは、世の中の裏ルールも知った上で、そこに合わ
せた努力をしていかなくてはならないのだ。
裏ルール1は「適正」はいらない「戦略」を活かすだ。「人には向
き不向きがある」と言われている。だから「好きと得意を活かそ
う」と言う。
だが、才能強者でない限り、適性がある人とない人の差は誤差だ。
また、適性はこれまでやってきたものの組み合わせで決まっていく。
経験がないうちは、向き不向きもわからないのだ。
だから、適性など忘れることだ。その代わり、たとえしょぼくても、
すごく面白いと思えなくても、自分がその時にできることをやるこ
とだ。まずは市場に入って動き始めるのだ。
参入後は、ただ真面目に努力していたのではダメだ。、戦略的に動
くべきだ。そこで経験を積んだ時、はじめて「適性らしきもの」が
でてくるのだ。
★
自分に今できることで何をするか目標を立てることだ。これが戦略
の第一歩だ。「ビッグになる」とか「FIREを目指す」ではだめ
だ。抽象的なもの、熱い思いは排除するべきだ。
目標に必要なものは、思いより数字だ。そして、期限を決めること
だ。期限を決めていないものは、目標ではない。数字と期限を明確
にして、ようやく目標になるのだ。
この目標を細かく分割することで、戦略ができていく。そして、目
標達成のためには、コストも計算すべきだ。数字をスルーしないこ
とだ。数字に向き合わないと、途中で理想が崩れてしまうからだ。
★
目標は「松竹梅で」立てることだ。目標が大きすぎると、あまりに
遠くて現実のものとは思えなくなったり、思考停止になってしまっ
たりする。
目標は複数あってもいい。松竹梅で3つの目標を立てるの。理想の
達成目標と「まあ、これくらい行ったらいいよね」という現実的な
目標、そして「最悪ここは死守する」という絶対の目標だ。
目標数字の「松竹梅」と期限の「松竹梅」。いずれも幅を持たせて
おいたほうがいい。最初に決めた数値は、実際にやっていくなかで
変わるだ。上方修正することもあれば、下方修正することもある。
数字が変わること自体は問題ない。肝心なことは何も決めずに走り
ださないことだ。また、松竹梅と3段階にしておけば、より具体的
に考えられるというメリットもある。
★
撤退ラインを決めておくことだ。もちろん、やっていく途中でどこ
で撤退するのかというラインは少しずつ変わっていく。そこは微調
整していけばいい。
それでも頭の片隅には常に「どこまでヤバい状態になったらやめ
る」というラインを引いておくべきだ。ただし、単純に「30歳ま
でに成果が出なければ辞める」では、ただの根性がない人だ。
目標と期限を設定し、それを細かく刻むのだ。その上で「1年後は
ここまで、2年後はここまで達成する」というマイルストーンを置
く。その上で頑張ることも大切だ。
ぼんやり「辞める期限」だけ決めることは無責任なやり方だ。スキ
ルも身につかない。「やることをすべてやった上で、うまくいかな
ければ辞める」という撤退期限を設定するなら正しい選択だ。
目標と期限を決めてやる気満々の時から撤退期限を考えるのは、シ
ビアに思える。だが「やっても効果がないことはやめる」というズ
ルさがなければ、努力は実を結ばないのだ。
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