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第176号 都の病床使用率は絵に描いた餅/ばいきんまんの美学/髪洗ふ/真菰がくれ

きっこのメルマガ
  • 2022/07/27
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「都の病床使用率は絵に描いた餅」 日本の新型コロナの新規感染者数は、しばらく1万人台から2万人台で推移していたため、ようやく落ち着いて来た空気感がありました。岸田政権も看板を掛け替えた「Go To トラベル」の再開に前向きで「新型コロナ対策より経済優先」のカラーを明確に打ち出しました。 ところが、6月下旬から、同じオミクロン株でも、より感染力が強く、よりワクチンが効かない「BA.5」への置き替わりが進み始めると、2万人が4万人、4万人が8万人と、1週間ごとに感染者数が倍増して行き、7月中旬には10万人を突破してしまいました。7月20日には15万人を超え、22日には19万人を超え、23日には初の20万人超、もちろん過去最多です。 しかし、日々発表されるこれらの新規感染者数は、あくまでも氷山の一角であり、実際には桁違いに多いはずです。それは、プロ野球や大相撲の感染者数の異常さを見れば分かります。巨人の場合など、監督から選手まで70人以上もの感染者が出てしまいましたし、他のチームも次々と感染者が報告されています。でも、これが現在の日本の縮図であり、実体なのです。プロ野球や大相撲が異常なのではなく、各チーム、各部屋が、全員の検査を毎日実施しているからこそ、正しい結果が出ているのです。 一方、一般人の場合は、発熱や喉の痛みなどの自覚症状があり、自分から検査を受けに行った人しか調べていません。その結果が「1日20万人」という感染者数なのです。もしも、プロ野球や大相撲のように、全国民1億2000万人を一斉に検査したら、たぶん数千万人という感染者が見つかるでしょう。 東京都の場合、「少なくとも都民の7人に1人、多い場合は5人に1人が感染している」という試算が出ています。5人に1人であれば、東京都には約300万人もの感染者がいることになりますが、その大半は自覚症状がないため、自分が感染しているとも知らず、日々、生活しているのです。そして、仮にこの試算を全国に当てはめれば、1700万人から2000万人が感染していることになるのです。 それでは、どうしてここまで感染が拡大してしまったのでしょうか?その最大の原因は、6月下旬から感染拡大が始まっても、岸田政権が「新型コロナ対策より経済優先」という基本姿勢を変えず、何の規制も宣言せず、感染を野放し状態にしたことです。2年以上も続く新型コロナ禍でストレスMAXだった国民にとって、「緊急事態宣言」も「まん延防止等重点措置」もない夏の到来は「待ってました!」というわけで、各地の繁華街やテーマパークや観光地は人、人、人。 それでも、真面目な日本人は、他の国の人たちと違ってマスクだけは着用していますが、そもそもが「空気感染」なのですから、人ゴミに行けば感染リスクは急増します。人の多い場所では、空気中にウイルスが漂っているのですから、そこで飲食をすれば、空気中のウイルスも一緒に取り込んでしまうリスクが高いのです。 しかし、ここまで感染者が急増しても、やはり岸田首相は新型コロナ対策には無関心です。1日の感染者数が過去最多を更新した22日、岸田首相は「医療提供体制を維持・強化し、メリハリのきいた感染対策を行ないながら、社会経済活動の回復に向けた取り組みを段階的に進めて行きます」と述べました。でも、これって、今年2月の第6波の時のコメントと全く同じなのです。 2月の第6波の時に「メリハリのきいた感染対策」など何ひとつ行なわず、「医療提供体制の維持・強化」もベッド数を増やしただけで、人員確保を怠りました。そのため「ベッドは空いているが医師や看護師が足りないため入院できない」という状況が続いているのです。それなのに、5カ月前と同じコメントって、あまりにも無責任過ぎます。

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