■報連相のキホン
「報連相」を徹底するべきだ。「報連相」は新入社員が学ぶものと
思う人もいる。だが、報連相を機能させる鍵を握っているのは、部
下を指導する立場にある中堅社員だ。
だが、報連相の大事さを理解するだけでなく、報連相そのものを理
解し、実践している中堅社員は多くない。報連相を徹底してもらえ
る仕組みを作るべきだ。
また、自分も的確に報連相ができるようにすべきだ。なぜなら中堅
社員は「経営と現場をつなぐ統括者」だからだ。上司から指示され
たことを自分のチームメンバーに落とし込まねばならない。
そのためには、上司からの指示を咀嚼し、自分の言葉として部下に
伝えねばならない。また現場の状況を正しく上司に報連相する必要
もある。中堅社員の報連相は、正に組織のかなめと言えるのだ。
★
報連相を部下や後輩に徹底させるには、その目的や内容、正しいや
り方をリーダー自身が理解し、自分の言葉で説明できなければなら
ない。時には自ら報連相をして、背中で見せることも必要だ。
そのためには、改めて報連相とは何かを正しく理解しておくべきだ。
改めて解説すると、それは「報告」「連絡」「相談」の頭文字をと
ったものだ。
言うまでもなく仕事のベースとなるコミュニケーションスキルだ。
報連相を主体的に行えば、ミスやトラブルを防ぎ、仕事がスムーズ
に進む。そうして効果や効率を上げることができる。
★
「報告」「連絡」「相談」の3つは、いずれも相手に「伝える」と
いう行為だ。しかし、それぞれ使う場面や目的などが違う。一つひ
とつ正しく理解しておくべきだ。
まず報告は「指示を与えられた人が、指示を与えた人に仕事の途中
経過や結果を告げること」だ。報告は指示を受けたものの義務だ。
第三者を介さず、本人が直接、指示を受けた上司に報告すべきだ。
「報告」には「中間報告」「結果報告」「トラブル報告」「変更報
告」がある。この中で、特に仕事の効果・効率を上げるための重要
な「鍵」が「中間報告」だ。
「中間報告」のメリットは2つある。まず、上司が安心する。仕事
に対する安心感はもちろん、仕事を任せた部下に対する安心感、さ
らには信頼感も高まる。
2つ目は、積極的に「中間報告」することで、上司から新たな情報
や修正のアドバイスをもらえる。ムダ・ムリ・ムラが減り、仕事の
「質」を高め「負担」を減らし、「納期」を早めることができる。
まず、進捗20%でモレを確認するために報告するべきだ。そして、
進捗50%でズレを確認するための報告をする。さらに進捗80%で
早めの完成報告を目指す。
★
トラブルを報告する際にも大切なポイントがある。悪い情報ほど最
優先で早めに報告するということだ。大切なことはミスをしない努
力だ。
たが万が一トラブルが起きてしまった場合は、迅速に報告し、組織
力、特に上司を活用して対応することだ。トラブルは時間が経つほ
ど、打てる手段の選択肢は少なくなる。結果、問題も大きくなる。
トラブル報告は「トラブルが起きた直後」にするべきだ。できれば
「起きそうだと気付いた時点」ですることだ。部下にもそれを徹底
するよう肝に銘じるべきだ。
トラブルが起きた時「自分が任されたのだから、自分だけの力で何
とかせねば」と考えることは大きな間違いだ。仕事の責任は、取る
ものでなく果たすものだ。
仕事に一生懸命取り組んでも、トラブルが起きることはある。一人
で悶々と悩むのはやめるべきだ。そして、いち早く上司に報告する
ことだ。そうして前向きに仕事ができる環境を作るべきだ
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)