メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

vol.135:急速に変化する東南アジア消費者の意識。アジアの食品市場で起きている6つの変化

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
  • 2022/08/01
    • シェアする
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 135 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。 今回は、アジアの食品に対する意識の変化をご紹介します。 今、世界で力強く経済成長をしているのは東南アジアです。それに伴い、東南アジアの消費者の生活レベルも向上し、食品に対する意識も大きく変わり始めています。 今回、ご紹介する6つの変化は、健康志向などを始めとするもので、多くの方にとって意外ではないと思います。私たち日本人も食品に対しては同様の意識を持つようになっています。 しかし、今回注目していただきたいのは、東南アジアの消費者の意識が急速に変化をして、場合によっては日本よりも進んでいるのではないかと思える点です。このような急速な変化とスマートフォンは無関係ではありません。 すでに東南アジア全体で、スマホの保有率は75%を超え、日本の2018年の普及率と同じになっています。また、インドネシアでは、銀行口座の保有率が成人の50%+、クレジットカード保有率が5%程度と低いままですが、それだけにスマホ決済が急速に普及をし、EC、ライドシェア、フードデリバリーといったサービスが日常的なものになっています。 スマホ以前の社会サービスが脆弱であった分、スマホ以降、急速に社会サービスが充実をしてきています。これにより、この数年で、消費者の意識が大きく変化をしているのです。 もし、私たちの東南アジアに対するイメージが、10年前の「生活は不便だけど、のんびりした時間が流れている癒しの東南アジア」のままだと、東南アジア市場を読み違える危険性があります。 今回は、食品に対する意識調査のデータをご紹介していきますので、それを見て、東南アジアの消費者のイメージをアップデートしていただければと思います。今回は、アジアの消費者の食品に対する意識の変化をご紹介します。 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 135 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼目次▼ 急速に変化する東南アジア消費者の意識。アジアの食品市場で起きている6つの変化 小米物語その54 アリババ物語その54 今週の「中華IT最新事情」 Q&Aコーナー ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 急速に変化する東南アジア消費者の意識。 アジアの食品市場で起きている6つの変化 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回は、アジアの食品市場に起きている6つの変化をご紹介します。 今、世界経済で注目すべきは東南アジアです。欧米+日本のような先進国はもはや大きな成長をすることは難しく、特にコロナ禍では大きく落ち込み、かなり傷んでいます。2021年のGDP成長率は景気のいい数字が並びまましたが、比較対象となる2020年が大きく落ち込んだためであり、コロナ前に戻っているとは言い難いものです。国際通貨基金(IMF)の予測によると、米国、ユーロ圏ともに2022年、2023年は厳しい数字が並んでいます。 ▲IMFが発表した2022年4月の世界経済見通し。2022年以降、世界の経済成長は低迷するが、アジアの新興国と発展途上国は成長をすると予測されている。 https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2022/04/19/world-economic-outlook-april-2022 一方、アジアの新興国と発展途上国の成長率予測は非常に高いものになっています。今後、高度成長が期待できるのはインドを要する中央アジア、中南米、アフリカなどですが、IMFの予測数字は渋いものになっています。まだ、成長に必要な基盤を整えるのに時間がかかるようです。 東南アジアは本格的に成長時代に入っています。中国企業は自国経済が頭打ちになっていることもあり、積極的に東南アジアに投資、技術提供を行い、東南アジアの成長を加速させています。 東南アジアが成長をするということは、東南アジアの市民の生活も豊かになっていくということです。以前は身近で手に入る食材を食べるしかなかったところに、食材を選べるようになってきます。これにより、さまざまな食品に対する消費トレンドが生まれてくることになります。 今回は、そのような食品に対する6つのトレンドをご紹介しますが、その多くは、ほとんどの方が想像できるもので、意外なところはほぼありません。では、なぜ取り上げるのかというと、みなさんに日本のガラパゴス感を感じていただきたいからです。 食材に対するアジア各国のさまざまな統計もご紹介しますが、アジア各国は食材に対する意識が大きく変わっているのに、日本だけほとんど変化をしていません。もちろん、それが悪いことだとは思いません。何を食べるかは、それぞれが好きなものを食べればいいのであって、流行だからといってなじんだ食習慣を変える必要はありません。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 550円 / 月(税込)
  • 毎週 月曜日