オイルマネーの還流をゆがめたウクライナ侵攻
7月27日のレポートで40年前のボルカーショック時の世界同時不況と今日の状況が似ていると紹介しました。その中で大きく異なるのが、今回はロシアによるウクライナ侵攻により、東西分裂が進んだうえに、資源国ロシアのマネーが40年前と異なり、世界に還流しにくくなっていることです。これが世界経済や市場にどんな影響を及ぼすのか、検討してみましょう。
「資源国マネーの蓄積」
まず世界にインフレをもたらした資源高について見ましょう。これは石油ショック時と同様、資源輸入国から資源産出国に大規模な所得の移転が起きます。日本や欧州のような資源輸入国から見ると、資源国に大規模な輸入関税をかけられたようなもので、しかもその税率が100%、200%にもなるものです。
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