今週に入ってから「間違った楽観論」に基づく「市場のゆがみ」は
修正され始めました!!!
先週の7月26~27日のFOMCのパウエルFRBはタカ派でし
た。この日のパウエルFRBは、「高インフレとの対決する姿勢」
を改めて明確にしました。
ところが、マーケットのほうは、「タカ派に始終したパウエルFRB
の意図」とは正反対の反応を示しました!!!どういうわけか、
この日のFOMCを境に、マーケットには「さらなる楽観論」が広
がってゆき、アメリカ株式市場は爆上げします。
その「さらなる楽観論」とは、「高インフレはやがて収束する、今
後はパウエルFRBがそれほど積極的に政策金利を引き上げなくて
済む」「アメリカ経済はソフトランディングする」との「何の根拠
もない希望的観測」でした。
かねてより、金利先物市場では「パウエルFRBは年内政策金利を
3.40%まで引上げて、2023年にはアメリカ経済はリセッ
ション入り、2023年にはFRBは利上げを停止、2023年の
何処かの時点で政策金利を引き下げる」との「根拠のない楽観論」
が支配的でした。
この「マーケットの一人歩き」とも呼ぶべき「間違った楽観論」は、
今回のFOMCで一蹴されるどころか、さらに「激しい超楽観論」
へと「暴走」してゆきます。先週は市場では株式や債券が大いに買
い進められました。
そこで、週末から週明けにかけて、連銀関係者たちが次々に登場
して「暴走する市場」への「火消し」に走ります。
まずは、最もハト派と目されている米ミネアポリス連銀のカシュ
カリ総裁が登場、「マーケットの楽観論」に警鐘を鳴らます。
カシュカリ総裁は、「FOMC後の市場の解釈には驚いた」と市場の
楽観論を一蹴、「FOMCはインフレが2%に低下する軌道に十分
に乗ってきていると確信するまで、引き締めを続けるだろう。そ
こに至るまでの道のりは長い」と明言しました。最もハト派と目
されている総裁の「タカ派発言」ですから、その影響は大きかった
です。
アメリカ国内のインフレ期待は急上昇、マーケットは週明けから
崩れ始めました。
8月の内外の株式市場の流れは、「超楽観」から「より現実的なも
の」に変わるかも知れません。
アメリカ経済の現状と見通しは6月から変わっていないのです。
インフレ率は高過ぎ、労働市場はタイト過ぎる。FRBは引き締め
を継続しなくてはなりません。アメリカ経済は近い将来リセッシ
ョン(景気後退)入りすることでしょう。そして、今回ばっかりは
「パウエルプット」も機能しないでしょう。
日本株式市場では、「日経平均:2万8,000円」の壁は越えら
れないでしょう。
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