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第253号.敗戦後の厚生年金機能不全からの復活と、報酬比例の年金だけを支給するわけにはいかなかった事情。

事例と仕組みから学ぶ公的年金講座
こんばんは! 年金アドバイザーのhirokiです。 8月は今から77年前の日本の敗戦月ですが年金制度とも関係が深いので、その辺の話と一緒に考えていきたいと思います。 ーーーーーーー 1.新しく年金改正されても、従来の法律は影のように残り続ける。 ーーーーーーー 公的年金の土台は厚生年金と国民年金ですが、厚生年金は非常に複雑で難しいと言われます。 年金の難しさは過去に終わったはずの制度が、経過措置として残り続ける事が多いからです。 代表的なものとしては支給開始年齢ですが、昭和61年4月にそれまで60歳支給だった厚生年金を65歳支給とした時ですね。 急に5年も年金支払いを先送りさせてしまうと大変な事になるので、20年ほど時間を掛けながら支給開始年齢を引き上げていきます。 年金は人の生活に直結する事なので、改正しても急に変更できないわけです。 年金は改正が毎年のようにありますが、急に変化させないように、今までの法律がしばらくの間残り続けるような事がたくさんあります。 こういうのを経過措置といいます。 至る所に経過措置があるので、過去の年金がどういうものだったのかという事を把握する事も必要となってきます。 例えば今の80代以上の人の生きた時代の年金制度と、今の60代以前の人の年金制度は随分違いがあるので、単純に現在の年金の制度で話してしまうと噛み合わない事も多いです。 かなりの高齢の人から自分自身の過去の年金記録について相談をされて、何十年も前の年金制度の事情などを説明しないといけない事もあります。 例えば今90歳の人の年金であれば20歳の頃といえば昭和27年です。 当時はまだ国民年金が無かった時代を生きた人に、「20歳から国民年金に強制加入しないといけなかったんですよ」なんてことを言うと完全に誤案内になります^^;

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  • まぐまぐにて公的年金に特化したメルマガ。 制度の仕組み、年金計算の流れ、年金の歴史、考え方、年金と関連して把握しておかなければならない社会の出来事など幅広く主に事例形式で考察していきます。 年金はその時だけの制度を見ればいいものではなく、様々な事が複雑に絡み合っています。 このメルマガを読んでいれば自然と年金に対する理解を得る事が可能です。 高齢者から子供まで全国民の生活に直結する年金制度を一緒に考えていきましょう。 ※まぐまぐ大賞3年連続受賞 ・2020知識ノウハウ部門4位 ・2021語学資格部門2位 ・2022語学資格部門1位
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