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米国が中国に本格的にビビり始めた今、台湾・尖閣が中国に侵略される日は近い

藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
米国のペロン下院議長の訪台による中国の反発は凄まじく、大量の中国海軍がこれまで半世紀以上にわたってギリギリのバランスが保たれてきた台湾海峡における「中間線」をあっさりと侵害し、台湾を6方向から包囲する布陣を引いた上での、実弾を使った軍事訓練が開始されました。 台湾政府はこれを、「台湾上陸作戦の軍事演習である」と断定、中国政府を批難し、いつ何時台湾侵攻が始まっても即座に対応できるような臨戦態勢を整えるに至りました。 米軍も、この中国の中間線をまたぐ軍事オペレーションを、米国が批難し続けてきた「力による現状変更」に繋がる軍事行動であるとして徹底批難。 そして、空母ロナルドレーガンを中心とした攻撃群を、「万一のケース」に備えて台湾西部に配置。そして迅速な「有事対応」を可能とするために(そして、今後の軍事戦略上有用となる情報を収集するために)、中国軍の動きをつぶさに監視する体制に入りました。 一方、中国にとって尖閣は台湾の一部。したがって、今回の軍事オペレーションには、必然的に尖閣侵略がそのミッションの一つに入り得るものです。 しかも、台湾周辺に展開した6つの中国海軍の部隊の内の2つが、日本の与那国島を上下で挟む格好での配置となっており、これでは、与那国島がいつ何時、中国から攻撃・侵略されるか分からぬ、極めて深刻な状況となわけです。 さらに言うなら、中国が発射したミサイルは、日本の排他的経済水域EEZに着弾してもいるのです。 すなわちこれは対岸の火事ではなく、完全なる“自岸”の火事そのものなのです! それにも拘わらず―――日本政府の反応は、上記の台湾や中国とは比べものにならない程の恐るべき「弱腰」に終始しています。岸田総理が遺憾であると表明するだけの、いわゆる「遺憾砲」だけに留まっています。 この岸田総理大臣の弱腰対応に対してこそ、当方は一国民として「遺憾」に感じざるを得ません。 なぜなら米台は、こうした中国の強行な振る舞いを、空母や軍隊を使ってでも許さないという姿勢を明確に示した中で、単に口だけで「遺憾だ」と批判する日本は、その中国の強硬な振る舞いを「事実上、是認」する事になってしまったからです。 もちろん、憲法9条の縛りはありますが、自衛隊についての法制度が整備されているのであり、「防衛出動」に向けた自衛隊による何らかの対抗措置は絶対に可能なのです!だからこそ、それにも拘わらず何もしない岸田政権は、中国の今回の振る舞いを「事実上是認」した事になってしまっているのです。

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