2022.08.12更新分
■ なおも需給ひっ迫が続くシリコンウエーハの関連銘柄に注目!
半導体業界の国際団体SEMIは8月1日、半導体の基板となるシリコンウエーハの4~6月の世界出荷面積が前四半期比1%増の37億400万平方インチだったと発表した。四半期としての過去最高を2四半期連続で更新。前年同期に比べると5%増えた。「ウエーハの供給は依然として制約を受けている」(SEMI)。
そんななか、SUMCOが4日に発表した2022年1~6月期の連結決算は純利益が前年同期比91%増の313億円となり、現行の決算期になった14年12月期以降で過去最高となった。データセンターや自動車用の半導体需要の拡大を受け、半導体基板材料のシリコンウエーハの出荷が伸びる。世界シェア3割の半導体用シリコンウエーハで、先端品向けの直径300ミリの出荷が好調。車載や産業用の200ミリウエーハも供給能力を上回る需要が続く。
足元ではスマホやパソコンの出荷が減っており、同社はNAND型メモリー向けウエーハ需要の推計を下方修正しているが、一方で300ミリウエーハの顧客在庫月数はパソコンなどの中核部品となるロジック半導体向けで過去最低水準となっている。
米中対立の構図は気掛かり材料だが、中国が自国で半導体を作る動きが活発になることから、SUMCOの橋本会長は「中国が(ウエーハを)もっと買うようになる可能性はある」と述べる。また、SUMCOと並んで「業界の両雄」である信越化学工業も、4~6月期の電子材料事業の営業利益は37%増の775億円だった。今後も両社の収益は拡大する見通しで、シリコンウエーハに関連する他企業の収益の伸びも大いに期待される。
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