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松尾スズキの【のっぴきならない日常】vol.526(2/2)

松尾スズキの、のっぴきならない日常
_________________________ / 2022年8月12日発行 /Vol.526(2/2) _________________________ 「人生に座右の銘はいらない」 読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします! Q.私の妻は私よりも圧倒的にポテンシャルが高いです。頭も良いし、稼ぎも多いし、体力もあるし、家事もできるし。私はただの営業マンで出世の見込みもないので、松尾さんのように秀でた能力があるわけでもなく、本当に肩身が狭いです。妻は別に気にしなくていいと言ってくれますが、男として、このままでいいのでしょうか? 贅沢な悩みだとは思うのですが、先日、男友達にバカにされたので気になって相談させていただきました。(39歳、男性、会社員) A.このままでいいじゃないですか。男友達にバカにされた? 嫉妬ですよ。わたしは三高の女が理想です。なんの高でもいいから、自分より三つ高い部分を持っていればいいのです。そういう女が自分を許容してくれているということで、世間に対して優越感を持てばいいのだと思います。いつか年老いて(まあ、今のワタシみたいに)、人に頼らざるをえないことが多くなってきたときに、頼りがいのあるパートナーがそばにいてくれている、というのは重要なことなので、ひねくれてないで奥さんを大事にしてあげてください。奥さんにできない部分をより鮮烈に磨き上げていけば、それが最終的なプライドとなって、それをよすがとして生きていけるのだと思います。営業なんて、わたし、一生かかってもできない仕事です。一度、他人の家を飛び込みで訪ねて、漢方薬のポスターを壁に「タダで」貼せてもらう(貼らせてもらったら2百円もらえる)バイトをやったことがありますが、一日で心が折れました。 Q.夏ですね! 海が大好きな松尾さん、このさき海に行く予定はありますか? これまでの人生で、松尾さん的に一番ぐっときた海はどこでしたか?(24歳、女性、無職) A.夏ですね! 今年は新作を書いているので、海には行けないですねえ。9月にやらなければならない仕事がありさえしなければ、行きたい限りです。ぐっと来た海。竹富島の海は、季節的に入れはしなかったけど美しかったです。タイのプーケットの海は、波が静かでぷかぷか浮いているには最高でした。ベネチア、リド島のビーチで飲んだビールも忘れられません。ハワイの海にも行きましたが、わたしのホテルのプライベートビーチは波が激しすぎて落ち着かなかったです。沖縄の、どこのホテルだか忘れてしまいましたが、ホテルの近くの海で、借りた浮き輪が永遠に流されていって、それを泳いで追いかけていって死ぬ思いをしたのを思い出しました。

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  • 有名役者がひしめく「大人計画」を主宰し、芥川賞候補の作家、岸田國士戯曲賞受賞の演出家、現代日本を代表する怪優など、才能が溢れすぎて困っているのに、謙虚な佇まいが魅力的すぎる松尾スズキ。そんな彼のメルマガは、日記、質問&人生相談(もちろん本人が答えます)など読み応えタップリ! これだけのボリュームで月々たったの500円!!
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