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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』第486号2022.7.26配信

クルマの心
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□          伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』            第486号2022.7.26 配信分 ●歴史をひっくり返して現在から遡って因果に迫る  以前にも書いたことだが、新しい配信を覚前には極力前号の元原 稿を推敲している。投稿する際には当然完璧を期しているわけだが、 自分でも情けなくなるほど誤字/脱字に出くわす。言い訳にはなら ないが、かつての主戦場”専門誌”には当然編集者が居り、校正/ 校閲の専門家のチェックを経て市場に出回る。それでも誤植やチェ ック漏れがあって、人為の限界を思い知ることも度々だった。  この稿を書くにあたって前配信を読み始めると、いきなり11行目 で『関節』を『間接』と打ち込んでいた。自分にとってはとってお きの秘話であり、身体が基本といつも書く手前情けない。  そこで落ち込んでいると、第二見出し早々5行目に絶対にやって はならない人名の誤り。私の人生の転機となった著書『生沢徹のデ ッドヒート』を”生沢鉄”と書いてあった。意味は通るが恥ずかし いといったらこれ以上はない。  いずれも半世紀50年前の話だから、どうでもいいっちゃ良い。読 者の多くはスルーしてくれているに違いない。そもそも生まれる前 の話を滔々とされてもナァ、という方が大半かもしれない。  鴨長明の『方丈記』の冒頭にあるように、「行く川のながれは絶 えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ 消えかつ結びて久しくとゞまることなし……」。物事は『流れ』の 中にあるわけで、当然私というフィルターを通した歴史に私なりの 考えが根差している。  記憶は常に曖昧さを伴うものだが、自分の経験を通じて理解する 世界は、数多くの不備と脆弱さがあるにせよ『自分はこうだった』 と断言できる。  とはいえ半世紀前から順を追っていたのでは「そんなこと言われ てもまだ生まれていない時代ことなど分からない。物心つくまでの ティーンエイジャー以前だって厳しい」。その通りだろう。  となれば、歴史をひっくり返して現在から遡って因果に迫る方法 はどうだろう。ヒントは名著『梅干しと日本刀』の樋口清之氏が用 いた倒叙法の手法による『逆・日本史』(祥伝社 NON BOOK)。歴 史を現在から逆(さかさ)に見て行こうという試みで1986年の初版。 前年暮れの取材中事故で2ヶ月病床に張りついた際”藁をも む” 思いで読み漁ったのではなかったか。  断舎利を逃れてハードカバーが残っている?引き出しを探ると、 残っていた。それを読み返している暇は今ないが、アイデアは頂戴

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  • クルマの心
  • 価値観が大きく変化しようとしている今、なすべきことは何か? このまぐまぐ!のメルマガ『クルマの心(しん)』を始めて多くのことに気づかされました。ずっとフリーランスでやって来て40年、還暦を迎えたこの段階でまだまだ学ぶことが多いですね。どうしたら自動車の明るい未来を築けるのだろうか? 悩みは尽きません。新たなCar Critic:自動車評論家のスタイルを模索しようと思っています。よろしくお付き合い下さい。
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