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第31回 西側先進国の台湾支援を「民主主義を守る戦い」と単純に考えられない理由

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 先進国のメディアにはいくつかの神聖な原則がある。「民主主義は正しく人権は尊い」とか、「弱者に立つ」という姿勢だ。 それ自体は素晴らしいことだ。しかし善悪のすべてを、その原則に委ねるとすれば弊害は小さくない。典型的なのは民主化運動だ。 思い出すのは第二次天安門事件の取材で訪れた中国の「民主化運動の父」、作家・白樺を訪れたときだ。彼は民主化運動を否定するだけでなく、「運動に関わったことが後悔だ」とまで語ったのだ。 白樺を変えたのは何か。それは民主化という美名の裏の汚れた現実と、それを報じようとしないメディアの欺瞞だった。 今年7月12日、香港高等法院(裁判所)は、「反送中民主化デモ」(2019年6月~)に関わった二人の香港の若者(19歳と18歳)に懲役5年半の判決を言い渡した。 2019年11月、香港の新界上水北区で起きた事件に絡む判決だ。当時、デモ隊は香港各地で破壊行為を繰り返していた。そしてついに人命が失われた。

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