3四半期連続プラス成長を喜べない現実
「総生産はプラスも所得は連続マイナス成長」
内閣府が15日に発表した日本の今年4-6月期の実質GDP(国内総生産)は、前期比0.5%、年率2.2%のプラス成長となり、昨年10-12月期以来3四半期連続のプラス成長となりました。しかし、これを素直に喜べない事情があります。そもそも1-3月はプラス成長ながら、四捨五入するとゼロになる程度の辛うじてプラスになったにすぎません。
しかも、その1-3月期は消費関連データが明らかなマイナスでありながらGDPでの個人消費はプラス成長となり、さらに半導体不足などで供給制約が強まり、品薄で車やエアコンがないと言われながら、在庫増加がGDPを0.5%(年率2%)も押し上げる不可解な内容でした。
前期比は季節調整の仕方で異なる結果もあり得るのですが、原計数の前年比でみると、総務省の「家計調査」では総世帯の消費が1-3月0.3%増、4-6月はマイナス0.7%となっているのに対し、GDPベースの個人消費は1-3月が2.0%、4-6月は3.1%増と、大きく乖離しています。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)