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ビジ選☆リーダーズ Vol.963『ほっこり』(伊藤裕)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■「ほっ活」ステップ なんとなく心地よかったり、なごんだり、ホッとしたりした時、 「ほっこり」という言葉がふと口に出ることがある。それは、医学 的にも最高の状態だ。 「ほっこりする」と感じる時こそ、人間にとって大切な体と心の状 態であり、幸せの源泉なのだ。その時、体には良いエネルギーが満 ちあふれているのだ。 楽しく幸せな気持ちになる「ほっこり」を感じる活動は色々あるも のだ。それを一言で言えば「ほっ活」だ。頭を空っぽにし、五感を 取り戻し、心を解き放つ小さな活動の総称だ。 これは、一時的にやってみて、その時だけ気持ちがよくなるといっ た、いわゆる気晴らしではない。積み重ねることで、常に「ほっこ り」した状態を保てるようになる。 やがて、たくましさ、レジリエンスといったものまで出てくるよう になる。そうなれば地に足がついてくる。いつも「ほっこり」して、 体の声を聴き、心地よいと感じることに心をゆだねるべきなのだ。 ★ 動物たちは、自分の行動を言葉で理解しているわけではない。流れ るように行動して生きている。人間にも、体で感じたことが素直に 脳に伝わって、自然に体がうまく動くシステムが備わっている。 体は、常に「よくなろう」「良い状態を続けよう」として呼吸をし、 血液が流れ、消化をし、排せつをしている。まず、ザワザワする心、 考えすぎる脳は休めて、静かに体の声を聴くべきだ。 体に良いことをしている時、人は快感や幸せを感じるようにできて いるのだ。だから「ほっ活」を繰り返せば、どんどん元気にハッピ ーになることができるのだ。 ★ まず、頭を空っぽにすることだ。人間の体は、原始時代からそれほ ど変わってはいない。ところが、情報の質量は日々急激に大きくな っている。脳はキャパシティーオーバーになってしまっている。 ストレスが多くなるほど、脳は疲れ、老廃物が多くなる。血圧は上 がり、血管も通りにくくなり、リンパの流れが悪くなる。大量にた まった老廃物は、どんどん脳に置き去りにされていく。 その結果、認知症なども起こりやすくなる。だから「ほっこり」の 第一歩は、疲れた脳を休めてあげることだ。頭にたまった老廃物を 取り除き「からっぽ」にすることから始めるのだ。 睡眠中の脳の仕事は「掃除・整理整とん」だ。寝ている間、脳内で はリンパが流れ、脳に溜まった老廃物をどんどん脳から運び出して いる。つまり、不要なものを流すデトックスをしているのだ。 「頭を空っぽにしてしまう」ということは、入ってくる情報をいっ たん留めて、睡眠時に近い状態にすることだ。よく言う「無心にな る」というのはそれに近いことをやっているわけだ。 ★ 「ぼんやり」という状態が「無心」に近い。「ぼんやり」には、睡 眠に似た効果がある。たとえば、ローカル線に乗って車窓の風景を ぼんやり眺める時は無心になっているはずだ。 風景をぼんやり眺め、全身を電車の動きにゆだねる。脳の神経活動 を同期させる。これが無心に近い感覚だ。汽車は一定のリズムで音 と振動が伝わり、体が揺れる。これがいいのだ。 電車に乗ると眠くなるという人が多い。それは脳がリラックスして いるからだ。すなわち「ほっこり」しているのだ。これはとても良 い状態だ。 ダンスを踊ったり、歌を歌ったりすることが健康にいいと言われる のも同じ理由だ。いい音楽を聴くと眠くなる。体のリズムに乗るこ とは体によく、人にとって大事な営みなのだ。 体は勝手に「生きよう」とリズムを刻んでいる。細胞や臓器には、 時計遺伝子が備わっている。それらがうまく同期した時、人は調子 よく生きられる。そのリズムに従って生きるべきなのだ。

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