パウエルFRBのインフレ退治のための金融引き締めは、引き続き
「後手後手」に回っています。
パウエルFRBは目下の所インフレを全くコントロールできていな
いのです。
これは「厳しい現実」です。
6月には、パウエル議長は「インフレ退治のためなら景気後退も
辞さし」との強い意志を示しました。ところが、市場のほうは、
「いずれパウエルFRBは70年代のアーサーバーンズ議長のよ
うに、景気後退や景気減速に怖じ気づいて、来年2023年には
利下げへ転じるだろう」と、「パウエルFRBの手の内」を先走っ
てすっかり見透かしてしまったようです。
かくして、夏の市場では「楽観論」が広がって、株式市場は上昇し
てゆきした。
後手後手に回っているパウエルFRBはこの夏「市場との対話」に
も失敗したわけです。
その後、連銀関係者たちが次々に登場して「暴走する市場」を強く
牽制、「火消し」に回りますが、株式市場も債券市場はなかなか反
応しません。
今のままだと、「FRBが意図する金融引き締め」とは裏腹に、市場
では引き締めとは真逆の「金融緩和効果」が働いてしまって、これ
またインフレが加速してしまいそうです。
すると、「パウエルFRBがポール・ボルガーのように厳しい利上
げを行わなければならない危険性」が返って高まってしまってい
ます。
パウエル議長は、あらためて「インフレ退治の本気度」を内外に明
示して、「自分はかつてのアーサーバーンズのような腰抜けにはな
らない」「来年は利下げしない」と、はっきりと「市場の楽観」
を打ち消す必要に迫られています。
8月25~27日にかけて、アメリカではジャクソンホール会
議が開催されています。
26日のパウエル講演で市場が大きく崩れ始めるのか?
それとも、9月FOMCで市場が大きく崩れ始めるのか???
あるいは、これといった引き金がなくとも、市場が大きく崩れ始
めるのか???よく分らないところがあります。
が、この秋、株式市場が大きく崩れるのは避けられないでしょう。
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