第21話 テニス三昧
「どうせ俺がいないとつまらないでしょ?
一緒にテニスしましょうよ」
みつおは先輩を口説いていた。
外出禁止になったため、休みの日にも外に出ることができない。
こうなったら、基地の中で楽しむしかない。
そう思ったみつおは、売店からパンフレットを取って部屋で眺めていた。
「これだ!」
みつおが目をつけたのは、テニスラケットだった。
小さな基地だからサッカーをするような運動場はなくても、小さな体育館とテニスコートが2コートだけはあったのである。
もちろんテニスなどやったことはないが、練習すればできるという根拠のない自信はあった。
売店で注文して売店で受け取ることができるのだ。
自衛隊の内部は充実していて、車やバイクなども自衛隊の内部の銀行でローンを組む事で購入することができるのだった。
みつおは、分からないなりにも良さそうなラケットを注文して、一人で壁を相手に遊んでいたのだが…
何かつまらなくなってきたので、先輩を巻き込んでテニスをしようと思ったのだ。
「そんなんするかいな、パチンコで忙しいんや、飲みに行くお金を稼がんとあかんやろ」
「どうせ負けるでしょ、出口さんはパチンコ向いてないから諦めた方がいいよ」
「なんやそれ、バカにしとんのか?」
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