なぜインフレは続くのか?
おはようございます。
沖縄の方には悪いけど、台風がきてようやく暑さもしぼんでくるんじゃないか? と不遜なことを考えている角野。こういうときは、必ず周囲の人に「ひとでなし」、「ごくつぶし」とか批判を受けるものですが、連中も暑さには参っているようでそうなってほしい、とのこと。さすがに今年の暑さは堪えましたね。みなさんはいかがでしょうか?
■インフレが長く続く理由
商品相場の教科書の1ページにはたいてい冷凍エビの話が出てきます。えびというのは規格化しやすく世界で食用として食べられているのでその上場はしやすい商品になります。たとえばA国でキロ1万円のえびとB国でキロ5万円のえびがあったとすれば、みなさんはA国のエビを購入すると思います。そしてB国で転売をする、ということを考えると思います。
これが商品相場のキホンであり、この値段差を平準化しようとするのです。金融市場では、先物取引、差金決済によってA国のエビを売りB国のエビを買うという行動に投資家は出ます。なぜなら、価格は必ず、同じ品質、同じ量であれば必ず一緒の価格になるからです。
考えていただければ、東京都で3万円で売っているものがあれば埼玉県では1万円では販売する、どちらでみなさん買うのか、ということです。結果として埼玉の価格は上昇し、東京の価格は下落する、ということが起こるのです。
今のエネルギー危機も同じことで、たとえば天然ガスであれば主な市場は、NY、オランダ、ロンドンにあるわけです。ユーロでのガス危機ですのでオランダが高く、イギリスがそれに次いで高く、NYが一番安いのは想像に難くないでしょう。
実際の投資家は、オランダのガスを売り、NYのガスを買うという行動に出ます。となるとNYの価格は上昇し、オランダの価格は下がるということに何れなるでしょう。
しかし、実際は、ロシアからの供給は不安定でオランダの価格(通称、ユーロガス、TTF)は下がらない、となると、投資家はオランダガスをショートカバーし、NYのガスを買い増しする、ということが起こるわけです。
その結果、NYは、アメリカは世界最大のガス供給国でもあるのですが、モノがあるのにも関わらず、価格が高くなるのです。これはロシアからの供給が不安定が続く限り続くわけです。
その消費国であるドイツは、ノルドストリーム2という建設中のパイプラインを閉鎖し、余計に供給を不安定にさせます。結果として原発の稼働停止を先送りし、石炭火力発電を再開させます。ドイツというのは、石炭の生産国でもあり、そのメインは褐炭というものすごく環境に悪い石炭です。おまけにフランスが原発大国ということもあり、国民が大の原発嫌い(笑)。
結果、エネルギー危機は増幅されるということです。
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