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岩上安身のIWJ特報! 第568号 田代秀敏氏インタビュー第4回後半(その3)

岩上安身のIWJ特報!
  • 2022/08/30
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第568号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 岩上安身のIWJ特報! 「長期化するウクライナ紛争~米国の代理戦争の代償」 「米ドルの黄昏とアテナイ覇権喪失の教訓」(第4回後半) 岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー (その3) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (その2)の続き  2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻し、すでに半年以上が経過した。ロ シアを非難する米国は、ウクライナへ大量の武器支援を続けており、そのためも あって停戦は実現せず紛争は長期化。いまだに収束の目処も立っていない。  一方、米国主導で実施したロシアへの経済制裁は、穀物価格や原油価格の世界 的な上昇を招き、回り回って制裁している側の米国や同盟国の一般の市民の暮ら しを直撃している。  長引く紛争が世界経済に与える影響が懸念される中、岩上安身はエコノミスト の田代秀敏氏に、2022年5月5日、5月12日、5月20日、5月30日と4回にわたるイン タビューを行った。 ・田代秀敏氏(IWJ撮影) https://bit.ly/3CAQVaQ  4回目のインタビューとなった5月30日、田代氏は古代ギリシャ世界で起きたア テネ帝国の衰亡の歴史が、現在の米国の姿と重なりあうことを「米ドルの黄昏と アテナイ覇権喪失の教訓」というテーマで解説した。  今回も引き続き、民主主義の祖と謳われたアテネの崩壊プロセスが、現代への 示唆に富むことを、米国の金融状況などを踏まえながら語っていただいた。  歴史から学ぶ意義について田代氏は、「こういう判断をすると間違えるのだ、 ということを見ておくのが正しい。ヘーゲルが言うように、為政者は歴史からは 何も学ばない」と話す。  古代ギリシャ世界で、ペルシャの専制主義からギリシャの民主主義を守ったア テネは、強大な軍事力とともに、アテネの通貨を同盟国の共通通貨とすることで、 経済的にも圧倒的な覇権を持っていた。  しかしそのアテネの繁栄の持続のためには、「他国の民主制を抹殺することも 辞さなかった」という、帝国主義を必要とした。  やがてアテネの自由と繁栄を守るための帝国主義に、不満を持つ同盟国が反乱 を起こし、アテネとスパルタという、古代ギリシャ世界を二分する大戦争に発展 する。  「民主主義の暴走」により、無謀な戦争を繰り返したアテネは、最後はペルシャ と手を結んだスパルタに敗退する。  軍事力と金融の力で覇権国家となった米国もまた、「凶暴なデモクラシー」に

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