8月26日のジャクソンホール講演で、パウエル議長が「FRBは
来年利下げをする」という「市場の間違った楽観」をどの程度力尽
くで蹴散らすのか、世界中のマーケット関係者達が固唾をのんで
見守っていました。
この日の議長講演にはわずか8分40秒で終了。内容も大変手短
で簡潔でした。この日のパウエル議長は市場に対して一切の言質
を与えないように「ガードを堅く」したのです。そして、手短で簡
潔な公演というのは、かえってインパクトが強かっかようです。
この日の議長講演は物の見事に「市場の楽観」を蹴散らしました。
この日の明快すぎるくらいに明快な議長講演をじっくり読み返し
てみると、「市場の楽観」は大きな間違いだったけど、市場が総悲
観に陥らなければならないほどのタカ派的な内容というわけでな
かったです。
すなわち、この日の講演は、「利上げの終着点は2023年末まで
に4%をやや下まわる水準」として具体的な数値を改めて再確認
しながら、「インフレを低下させるために、2023年末までにゆ
っくりと時間をかけて用心深く4%近くまで利上げを継続する。
(よって来年に利下げを行うことはない。かつてのアーサーバー
ンズのようには行動しない。)」と、従来通りの姿勢を再確認して
いただけでした。
かくして、「市場の行き過ぎた楽観論」は修正へ。
従来通り、アメリカ経済は向こう1年半くらいの内に景気後退入
りする可能性が高く、アメリカ株式市場は近いうちに(年内の秋
に?)バブル崩壊する可能性は高いでしょう。
しかも、9月は相場が荒れやすい季節です。
しかしながら「総悲観」は禁物です。
来年の比較的早い時期(?)に、パウエルFRBがインフレ目標を
現行の2%から3~4%へと引上げる可能性があります。
現在進行形の「市場の修正」が行き着くところまで行けば、ぐずぐ
ずなかなか上向かない株式市場の業を煮やして、今度は、「来年は
インフレ目標が引上げられるだろう」といった「市場の楽観論」
で再び生まれて、「ベアマーケットラリー」が再び始まる可能性が
あります!♪
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