田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」Vol.406
自分を律することが一番楽な道
私は自他共に認めるナマケモノである。最短距離、最低限努力で、成果を出したいと常に思っている。その私が行き着いたのは「自分を律すること」である。
自分を律すると聞くとストイックに聞こえるかも知れない。生まれつきストイックな人もいらっしゃるだろう。でも実はそういう人々の中には私と同じで、そもそもナマケモノだったのが、一番楽な道を探ったら「自分を律すること」に行き着いたという方もいらっしゃると思う。
まずは早寝早起き。永田町時代は、今では理解出来ないが、午前様当たり前だった。今の永田町はだいぶ変わっただろうが、私の時代は、3階建て、いわゆる1日夕食のアポが時間差で三件が普通で、夜お酒が入らないと本音の議論にはなりにくかった。
今は21時に寝ているが、当時9時なんて二件目の会食の開始時間だった。
今は”本音で結論出すミーティング”は朝ごはんの場である。朝ごはん、遅くてもランチまでが重要な意思決定を伴うミーティングの時間となる。熱帯なので早朝が最も気持ちのいい時間帯でもある。お互いに気持ちがいい時間に出会うと、お互いに成果のあるミーティングになりやすい。当たり前に朝ごはんにアルコールは入らないし、食事代も夕食代に比べて大幅に安上がりになる。
健康にも良くて家計にも優しい。リフレッシュして朝ごはんに向かうために、朝ご飯の前は必ずジムでトレーニング。大きな筋肉を適度に動かした後は血流もよくなり、脳の調子もよく、いい回転をしてくれる。
朝に大事なミーティングが入ると逆算して早寝になる。早く寝入るには晩御飯をあまり食べない方が、胃がもたれず、望ましい。朝から運動しているので適度な疲労感があることも質の高い睡眠に繋がる。
このように、早寝早起きで早朝からジム通い、というと、相当ストイックな印象を与えるが、最も楽にいい成果を求めようとするとこうなるだけなのだ。全然気負いもない。
暴飲暴食しなくなって、健康診断の数字もいいし、家計にもいいし、少ない量でも食べ物を味わえるようになった。満腹を目指さない。代謝が落ちているのに食欲は落ちず、太って健康診断の数値も落ち、成人病になりそうになったこともある。
お金の使い方もそう。”まぐれで楽に入ったお金は一瞬でなくなっていく経験”もした。「楽に入ったお金」をさらに欲こいて増やそうとして、リスク計算の甘い投資を繰り返し、少なくない金額をなくしてしまったこともある。コロナ禍で、雪だるま式にお金がなくなっていく経験もしてシャレにならないくらい肝を冷やした。
お金の感覚を失い、分不相応な贅沢もしてみたが、それはそれで本物を知る心地よい経験だったが、本質的に長時間自分を満たしてくれるほどでもなかった。自分には向かないことも腑に落ちた。
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