第569号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
岩上安身のIWJ特報!
「長期化するウクライナ紛争~米国の代理戦争の代償」
「米ドルの黄昏とアテナイ覇権喪失の教訓」(第4回後半)
岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー
(その4)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(その3)の続き
・田代秀敏氏(IWJ撮影)
https://bit.ly/3CEEc7d
田代氏は、米国の経常収支赤字の増加や、米ドル建て金価格の上昇すなわちド
ルの価値下落、対外債務膨張などが、バイデン政権下で壊滅的勢いで進んでいる
ことを指摘する。
田代氏は米国を「大借金国」「尋常ならざる」と評し、「通常はここまでいく
と、どこでこれを踏み倒すかって問題になってくる」と危惧する。そうした中で
中国やサウディ・アラビア、インドは米国債保有高を減少させる動きがみられる
という。
米国は貿易収支も経常収支も財政収支も赤字を拡大させながら、米国債を外国
に買ってもらっており、田代氏はそこが「まさに帝国」だとする。
歴史的に見れば、金融帝国としての米国は、常に安定していたわけではない。
1960年代や1970年代に米国が外貨建てで米国債を発行してドル安を防衛した例や
、レーガン政権下のドル高で米国の製造業が壊滅状態になった例を示した田代氏
は、「アメリカの金融帝国って冷静に考えれば脆弱。なんとか四苦八苦して維持
してる」と指摘する。
そして現在、G20各国の主要貿易相手国を見ると、米国を主要貿易相手国とす
るのがメキシコとカナダの2ヶ国に偏るのに対し、他の国の主要貿易相手国は中
国であることを明らかにする。もはや「世界貿易の中心は米国ではなく中国」で
あるという。
そのため、経済的観点からは、もはや米国にそれほど大きな力はなく、あると
すれば「ドルの力を使った金融制裁」など「ネガティブな取り組みしかできない
」と指摘するのである。
(記事目次)
◆米国の経常収支は大赤字! バイデン政権でさらに破滅的な勢いに。「いつ、
これを踏み倒すのか」
◆実は脆弱なアメリカ金融帝国。レーガン政権下のドル高で米国の製造業は壊滅
状態、これまで 四苦八苦で維持してきた!
◆経済面では米国の影響力は強くない。できるのはドルを使った金融制裁などネ
ガティブなことだけ!
===================================
◆米国の経常収支は大赤字! バイデン政権でさらに破滅的な勢いに。「いつ、
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)