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Q.訪問看護ステーション向けSaaSのeWeLLが新規上場、競合に対する強みとは?

決算が読めるようになるノート
ヒント: 指標#1:●●率・●●率の両立 指標#2:SaaS業界最低水準の●● 指標#3:●●の大きさ この記事は沼幹太さん(企画・リサーチ担当)とmasmさん(ライティング担当)との共同制作です。 今回は、2022年9月16日に東証グロース市場に上場予定の株式会社eWeLL(イーウェル)について解説していきます。 eWeLLは、訪問看護ステーションに特化した業務支援SaaS、いわゆるVertical(業界、業種に特化した)SaaSを提供しています。 医療/介護業界に属する「訪問看護」という事業には、もしかしたら馴染みがあまりない方も多く、eWeLLが提供しているサービスのイメージが湧きにくいかもしれません。 しかしeWeLLは、住友商事、SMBCベンチャーキャピタルをはじめ、人材紹介プラットフォーム「ビズリーチ」を運営するビジョナルに投資したことでも知られるエンジェル投資家の島田亨氏などが出資している注目企業です。 今回の記事では、eWeLLがどのようなサービスを提供しているのか、類似する事業を展開する他社と比較して何が優れているのか、解説していきます。 eWeLLの会社概要 まず、eWeLLの会社概要を紹介していきます。 eWeLLは、2012年6月11日にプロジェットスキープレーヤーだった現代表取締役CEOの中野氏が設立した会社です。 中野氏がプロ選手としての現役時代に大事故で半年間の入院をした際、医療従事者の書類作成の多さを目の当たりしたことや、引退後に介護施設でのボランティアを経験した際、リネン庫に大量に保管されている書類を見たことが創業のきっかけとなっています。 介護や看護の現場は非効率な業務が多く、ICTなどを活用することで現場の課題を解決できると考え、起業に至っています。 創業地及び本社の大阪、東京の2拠点で事業を展開しており、2021年12月時点の従業員数は59名となっています。 eWeLLの事業概要 eWeLLの事業は、訪問看護業界の労働生産性向上のため、(1)クラウドサービス事業と(2)BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス事業を展開しています。中でも、主力は(1)のクラウドサービス事業です。 (1)クラウドサービス クラウドサービスは、以下の3つに分類されています。「iBow」が主力サービスであり、そのクロスセルの商品として他2つのサービスがあるというイメージです。 iBow: ・訪問看護専用電子カルテサービス。 ・看護記録、報告書・計画書作成、レセプトへの連動など一連の業務をクラウドシステム上で完結できる。 ・基本料金+従量課金のビジネスモデルで、基本料金:18,000円/月+従量課金:訪問件数×100円 ・原則、2年以上の期間契約が必要 iBow レセプト: ・2021年4月リリースの新規事業 ・iBowと連携しレセプト業務を効率化 ※レセプト業務:健康保険、国民健康保険などからの診療報酬を請求する業務

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  • アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。
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