9月20~21日のFOMCで発表される「経済見通し(9月改訂
版)」を見てみないとまだはっきりとしたことは言えませんが、パ
ウエルFRBは、「人々に『失業率:6%くらいの不況』を覚悟して
もらいながら、向こう5年くらいの時間をかけてゆっくりとイン
フレ退治をしてゆく」つもりかもしれません。
あるいは、パウエルFRBは「人々に『失業率:7.5%くらいの
やや厳しい不況』を覚悟してもらって、2年くらいの短期間でイ
ンフレ退治をする」つもりかもしれません。
FRBが今後どちらの方向に向かうかは、9月20~21日の
FOMCで明らかになるでしょう。9月FOMCは要注意です。
年内の何処かの地点でアメリカの政策金利は中立金利の水準を上
まわります。年内の何処かの地点でアメリカ経済の減速が始まり
ます。
かくして、これから始まるアメリカの不況は、FRBが主導してい
います。
FRBの手による「インフレ退治のための(5年に及ぶ?)官製不
況」が遅かれ早かれ始まるのです。
中国経済では不動産バブル崩壊とゼロコロナ政策が進行中。中国
の経済成長は急速にスローダウンしています。
欧州の景気後退リスクも悲惨です。欧州の天然ガス危機・エネル
ギー危機は日に日に深刻化しています。
近いうちに世界経済は「世界同時不況」へ突入することでしょう。
この秋から来年初めにかけて、グローバル株式市場は大荒れに荒
れることでしょう。最高値圏から30~40%暴落は起きるでし
ょう。
年初から諸外国に比べるとパフォーマンスの良かった日本株とて、
こういったグローバルな株式市場の激震からは決して無傷ではい
られないでしょう。
そんな中でも、アメリカ株式市場では再び「ベアマーケット・ラリ
ー(弱気相場の中の強気相場)」が周期的に巻き起こることでしょ
う。
近い将来人々が不況の痛みに耐え切れなくなって、何処かの地点
で、パウエルFRBの金融引き締めへの「政治的な批判」が大きく
なる可能性はとても高いです。
FRBがこういった「政治的な圧力」に負けそうになって、何処か
の地点で「FRBのスタンスに迷いが生じる」可能性があります。
そうなれば、市場は再び「利下げ」を根拠無く楽観して、「ベア・
マーケット・ラリー」が再び巻き起こる能性があります。
かくして、不況がたとえ5年続く可能性があるとしても、こと株
式市場においては、「総悲観」は禁物です。
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