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日本でiPhone衛星通信が使える日は来るか 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.483

石川温の「スマホ業界新聞」
--------------------------------------------------------------------------------------- 石川 温の「スマホ業界新聞」 2022/09/10(vol.483) --------------------------------------------------------------------------------------- 《目次》 1.iPhone 14が衛星通信に対応し、SOSを送信可能に -----日本で衛星通信が使える日はいつになるのか 2. iPhone 14、アメリカでは「eSIM」オンリーに -----Lightning廃止した「穴なしiPhone」は実現するか 3.iPhone 14、日本ではミリ波「非対応」 -----5Gの真価を受けられる日は来るのか 4.今週のリリース&ニュース 5.編集後記 --------------------------------------------------------------------------------------- 1.iPhone 14が衛星通信に対応し、SOSを送信可能に -----日本で衛星通信が使える日はいつになるのか --------------------------------------------------------------------------------------- アップルはiPhone 14シリーズにおいて、衛星通信に対応し、SOSメッセージが送れるようにすると発表した。サービスは今年11月からアメリカ、カナダでスタートする。 サービス提供に際し、アップルは衛星ビジネスを手がけるグローバルスターに出資。リソースの85%を優先的に使えるようにした。iPhone 14シリーズではB53、n53の周波数帯に対応することで、衛星との通信が可能となる。ちなみに日本で発売されるiPhone 14シリーズもB53、n53に対応しており、アメリカに来て、山に登り、万が一、遭難してもSOSメッセージを飛ばすことが可能だという。 先週、スペシャルイベントの招待状について触れたが、宇宙を想像させるイラスト、「Far Out.」というメッセージはまさに衛星通信を暗示していたことになる。 アップルは衛星通信だけでなく、iPhone 14やApple Watch Series 8において、交通事故の衝突検知機能も搭載してきた。万が一、事故に遭った際、意識を失っても自動的に緊急通報を行ってくれるというものだ。 これらの機能を見ていると、やはりアメリカならではのニーズを反映しているように思える。日本で交通事故を起こしたとしても、周辺には他の車が走っているわけで、自ら通報しないと助からないという場面はあまりないと思われる。 しかし、アメリカのような国土が広い国となると、砂漠や山間部の道路で単独事故を起こすことが多いのだろう。 衛星通信に関しても、国土が広いため、圏外の場所が圧倒的に多い。ならば、衛星通信で解決してしまおうという発想につながるわけだ。 ただ、衛星通信が日本でも使えるようになると、緊急通報がかけやすくなるということでもある。KDDIの通信障害時、「今後、通信障害が起きても緊急通報は何とか確保しないと。だから、ローミングを実現しよう」という話になりつつあるが、普通のiPhoneで衛星通信ができるのであれば「通信障害時は衛星通信を使えばいい」ということにもなりはしないだろうか。 地震や津波などの自然災害時も衛星通信で緊急通報だけでも確保できると安心だ。 まず、アップルがサービスを開始するが、スペースXとTモバイルUSも衛星を打ち上げ、日本でもサービス提供してもらえると、複数の衛星通信を確保できることになるので、さらに安心だ。 アメリカ企業が、普通のスマートフォンで衛星通信ができるように取り組む中、ファーウェイも中国の衛星との通信を可能にしつつある。

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