メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

過激床屋放談

橘川幸夫の時代分析と質問箱
 目的と結果を誤解した政治は滅びる運命にある  政治という機能の本質的役割は「雇用問題」である。共同体の構成員に対して、役割分担を調整することが政治の役目である。政治の目的は「国民を豊かにする」ことではない。それはあくまで結果であり、そのことを目的としてはならない。統治者が、豊かさを目的としたり、国民を豊かにすると誤解した政治は、滅びる。そういう「期待」を権力者に抱いた国民は堕落する。  突然もらえる100万円より、毎月もらえる10万円の方ありがたい。政治の役割とは、国民が労働の機会を与えられ、労働しただけの報酬が回収できるシステムを調整することである。  政治とは雇用問題である、という視点から現在の政治状況を眺めてみよう。  すると、現在の政治状況は危機的状況にあることがわかる。それは腐敗とか経済不況とかいうことではない。企業が大規模な雇用調整を行い、 新卒社員を取らないということが現在の最大の政治課題である。これは、既存の企業組織はすでに発展原理を失っていることの証左である。儲からないから人を取らない、というのではなく、まず人がいて、彼らの仕事をどうするか、という社会基盤を考えるのが政治である。企業が雇用調整をする限り、政治は企業調整でそのことをすべきなのである。はっきり言えば、雇用調整を続ける企業は潰していくべきだし、雇用を促進している産業を育てていくしかない。  生活システムの設計こそが政治の最重要課題である

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 橘川幸夫の時代分析と質問箱
  • 「ロッキング・オン」「ポンプ」など1970年代から参加型メディア一筋の活動家としてメディアの渦中で生きてきました。その体験と実感からの視点で、さまざまな事件や現象について、自分なりの視点で分析していきたいと思います。また、読者の皆様からの質問にもお答えします。一緒に、新しい社会のあり方を模索していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
  • 440円 / 月(税込)
  • 毎月 20日(祝祭日・年末年始を除く)