メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

スナック吉本の成功と、芸人の生態

西野亮廣エンタメ研究所
おはようございます。 生配信などでトイレの話をした時に、必ず「まさに、トイレの神様ですね」的なコメントをいただくのですが、「なんでそのコメントを自分しか思いついていないと思えるんだ?」と思っているキングコング西野です。 さて。 今日は、どうにか実現させてみせる少し先の未来の話と、実現するかどうかはさておき、「こういうの面白いよね」という話を、今日と明日の二回に分けて(前編と後編で)お届けしたいと思います。 あんまり役には立たない内容です(後編は特に!)。 「へぇ~、次はそんなことを考えているんだぁ~。あきひろ君って、ホントいろいろ考えるねぇ~」という親戚のオバサンのような感じで楽しんでください。 スナック吉本の成功と、芸人の生態 オンライン呑み会『スナック吉本』の初日の売上が100万円を越えました。 サイト手数料やらは引かれますが、それでも、80%~90%が吉本興業&吉本芸人に入りました。 着目すべきは「100万円」という数字ではなくて、チケットが完売した芸人のリピート率なのですが、ほぼ全員が「もう1枠作ろうかな」といった感じで、枠を追加しています。 (※メチャクチャ素敵!) 芸人が『スナック吉本』を好む理由は死ぬほど理解できます。 生配信で収益を得るだけならば、(額はさておき)SHOWROOMでもできますしYouTubeのスパチャでもできます。 どちらも本当に素晴らしいサービスだと思います。 ところが芸人は「生配信×投げ銭」モデルに、あまり飛びつきません。 理由は、『自分達が提供しているサービス(お喋りやネタ)に【フリ】と【オチ】があるから』です。 投げ銭をされたら、どうしても流れを止めなけらばならなくなり(※その好意を無視できる強さは持ち合わせていません)、「今は話のオチの手前だから、このタイミングで入ってこないで!」という事態が起きてしまいます。 一般の方が想像している以上に、芸人は「フリ」と「オチ」に関して繊細で、家族でテレビを観ていても、リモコンを自在に操る嫁に対して「え?なんで、このタイミングでチャンネルを変えられるの? 次がオチじゃん!」ということを思っていたりします(by博多大吉)。 要するに、お客さんが主導権を握ってしまうと、普段のパフォーマンスができないんですね。 一部、インパルス堤下君のように、お客さんのアクションに対して、リアクションしていく芸もありますが(そういう人は投げ銭向き)、彼は『芸人』ではなくて『猪の神様』なので、一般的な芸人としてカウントするのは絶対に違います。 『スナック吉本』は芸人が主導権を握っていて、それは「フリ」「オチ」のリズムを崩されない世界なので、居心地が良いんですね。 その世界を作っているのが「入場料(料金前払い性)」です。 「生配信×投げ銭」の世界に、芸人がイマイチ進出していないのには、そういった背景があるわけですね。 次に守らなきゃいけない芸人は誰だ? 先日、KDDIさんと吉本興業がタッグを組んで、次世代高速通信サービス「5G」を活用した、新たなエンタメ体験を共同で推進していくことが発表されました。 https://news.yahoo.co.jp/articles/6586a94c8b7018bfec7a3aac3272fa587f5693ab どういうわけか、このプロジェクトの「アンバサダー」に就任することになり(※アンバサダーって何?)、先日、KDDIさんと、ザックリとした打ち合わせがありました。 「西野さん。なんかオモロイ企画、無いっすか? その為にオマエを召集したんだから、早く思いつけよ」的な会議です。 そこで僕がKDDIさんに提案したのが、「芸人の『単独ライブ』が資本になる世界を作りましょう」ということでした。 …これだけだと意味が分からないと思うので、頑張って説明します。 先日、キングコングの公式YouTubeチャンネルの方で公開した『キングコング対談 by キャリオク』(https://youtu.be/PkygrwLV0NM)は、キャリオクさんから、広告を依頼されて制作したものです。 CMというのは基本「フロー型(その場かぎり)」で、ある一定の期間を過ぎると広告効果を失います。 ところが、テレビと違ってYouTubeは「アーカイブ」が残るので、「ならばアーカイブ性を上げて、過去に作ったCMに広告をさせ続けよう」と考えたのが、今回の『『キングコング対談 by キャリオク』です。 テロップの出し方には流行り廃りがあるので、3年後に見ても古臭くならないように、テロップを全てカットしました。 今後、キングコングが注目されれば、その都度、今回の動画が見られて、『キャリオク』の宣伝に繋がります。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 西野亮廣エンタメ研究所
  • 西野亮廣がオンラインサロン内で配信してきた『西野亮廣エンタメ研究所』の記事を有料メルマガとして配信。芸人としてだけでなく、絵本作家、映画製作、ミュージカルの脚本、歌舞伎の脚本、NFTやAIなど、類まれなる行動力で次々と新しいエンタメにチャレンジし続ける西野亮廣の考えや感じたことを、リアルタイムでほぼ毎日配信します。
  • 880円 / 月(税込)
  • ほぼ毎日