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ビジネス知識源プレミアム(週刊:660円/月:税込):Vol.1271
<Vol.1271:緊急増刊:英国債にデリバティブ危機が勃発(1)>
2022年10月02日:
・ポンドが急落している英国の国債において、金利急上昇による金利スワップ(デリバティブ)の危機が勃発した(22年9月末)。
・金利スワップとは、(長期)固定金利と(短期)変動金利を銀行間で貢献するデリバティブである。市場の金利が大きく変動するとき、危機が起こる。
・デリバティブの危機は、英国債の危機(=財政破産の危機)から、世界恐慌にもつながって行く。
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本稿は有料版・無料版に共通の緊急増刊号です。テーマは<英国債にデリバティブ危機が勃発の(1)>です。2023年までの予想をします。
緊急号では世界金融に生じている「重大な内容」を伝えます。
◎10%台のインフレと、4.5%への金利の上昇から、英国債が暴落の危機に瀕しています。インフレによる金利上昇は、金融を収縮させ、世界を大きな不況に陥れる前兆に見えます。
国債の下落は、直接に銀行資産を壊し、銀行システムの信用創造力を収縮させます。「中央銀行+銀行=銀行システム」が発行された国債の100%を買っているからです。
日本では、物価上昇が22年8月で2.8%なので、まだ安閑としています。しかし「1ドル=140円以上」という円安の影響が強くなる22年10月から、CPIの上昇率は、3%台に向かって上がっていくでしょう。
CPIが3%以上になったとき、日銀が、円安を招いた短期ゼロ金利と長期金利0.25%を上限とする金融緩和の継続は難しくなっていくでしょう。米欧の金利が一斉に上がり、円安が一層進むからです。日本より深いマイナス金利(-0.25%)だったスイスですら、0.75%の利上げをしています(現在0.5%)。日本の短期金利は―0.1%です。
欧州と米国の状況を見ると、今回の世界インフレは、日銀の短期的という見立てとは逆に、長期化するでしょう。
欧州ではマネー量が反転し、世界では6300兆円、欧州では2000兆円も縮小するなかで、インフレの長期化が見えるのです(債券+株価の下落)。
英国とイタリアで先駆けて起こっているマネー量の縮小と物価高騰が「スタグフレーション」の特徴です。本来は、デフレにならねばならない。しかし、逆のインフレです。
◎スタグフレーションは、金利が上がって、世帯所得および企業利益とマネーの量(マネー・サプライ)が減る中で、下がるべき物価が上がる特異な現象です。1973年と1980年の「石油危機」のとき起こりました。
【インフレへの経験知がない】
1990年からは世界は約30年(経済の1世代)も、ディスインフレでした。債券トレーダー、銀行、証券会社、ヘッジファンドにインフレの経験がなく、近い将来(2023年)も見通せていない。ヘッジファンドマネジャーのコトバから、物価の見通しがないことがわかります。
2021年まで「長期(10年以上)の低金利と金融緩和が続く」と多くの人が前提していました。企業経営、株、債券の売買、そして銀行でも、長期インフレと金利上昇への見通しと対処が十分ではない。
欧州の、国債価格の下落の影響は、2023年には米国と日本にも波及するでしょう。
◎コトバは知っていても、内容を知る人が少ない「金利スワップとデリバティブ全般(つまるところ、デリバティブは、確率的な金融保険)」の、具体的な解説を、若干詳しく行います。
22年9月現在、英国の年金基金と、国債の危機が、低金利時代に組んだ「金利スワップ」によって、拡大しているからです。
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